池田エライザが女優として初の母親役に挑戦した映画『おまえの罪を自白しろ』が10月20日に公開された。本作は政治家一族・宇田家の宇田清治郎(堤真一)の孫娘が誘拐され「おまえの罪を自白しろ」という脅迫に、清治郎の息子で議員秘書の晄司(中島健人)が家族の命を救うために立ち向かう。本作で、誘拐された柚葉(佐藤恋和)の母で宇田家の長女・麻由美を演じた池田にインタビューを実施。「重たいシーンの撮影日は1日涙が止まらない日もありました」と母親役としての心境を明かしたほか、芸能活動での原動力については「誰かの役に立つためなら表現方法なんてなんでもいい」と素直な気持ちを語ってくれた。
――初めに、堤さんが演じる衆議院議員の娘“麻由美”を演じた感想をお聞かせください。
台本を読んだ時に、麻由美には常にたくさんの気持ちがのしかかっていて、その気持ちを言語化できずに混乱してしまっていると感じました。なので、作品を通して常に“混乱状態の麻由美”であり続けることを意識していました。
――常に複数の気持ちがあると役作りも大変だったかと思います。監督から何か指示はありましたか?
麻由美を演じる上で「娘の身代わりになりたい」という軸はありましたが、特に監督から具体的な指示はなく、“混乱状態の麻由美”を受け入れてくださいました。
――映画の内容としては常にシリアスな雰囲気でしたが、撮影現場の様子はいかがでしたかた?
私が器用な性格ではないので、役に入りすぎてしまい重たいシーンの撮影日は1日涙が止まらない日もありました。重たいシーン以外では、とても明るい現場で、娘役の佐藤恋和ちゃんをみんなで「かわいいねー!」とワイワイしていました。
――特に“麻由美”に感情移入したシーンを教えてください。
父に娘を助けて欲しいと懇願するシーンで父から「あれほど夜道を歩くなといっただろ」と言われた時は、本当に頭の中が真っ白になりショックを受けたので、その後の父と対立するシーンではこれ以上にないくらいの罵声が自然と飛んでいました。麻由美が理不尽な父に今まで抱いてきた怒りの気持ちが全て詰め込まれているシーンだと思います。
――映画のタイトルにちなんで、池田さんの罪を自白していただいてもよろしいでしょか?(笑)
母とすごく仲が良くて、よく私の着ていない服を「貸して」と言われるんですが、「ダメ」と一度断るんです。それでも母は「着てないからいいじゃん」とお願いしてくるので「お母さんが見てないところで着てる」と反論するんですが「タグが付けっぱなしじゃん」と追い詰められたので「タグをつけながら歩いてる」と小さい嘘を重ねてしまいました(笑)。
――かわいらしい罪の自白ありがとうございます(笑)。本作の見どころもお伺いしてもよろしいでしょうか?
政治家たちのインテリな戦い、男家系で男社会の政治的な映画というだけでなく、政治家家庭で、もがいている“麻由美”が、理不尽にも戦っていく姿勢も見所の1つになっています。