――ムッチ先輩を演じてみての感想を教えてください。
ムッチ先輩としての撮影はこれから増えていくのですが…ボリュームのある髪型や革ジャンだったりと、令和ではあまり見ないビジュアルですよね。ムッチ先輩はとあるアイドルに憧れているという設定なのですが、時代柄ちょっと不良で。その少し異質な感じも楽しんで演じています。
ポスタービジュアルの撮影の時も阿部さんに「なんか一人だけ違うよね」と言われたのですが、パッと見た時にインパクトのあるキャラクターなので、それに負けないようにお芝居しないといけないなと思っています。
――ムッチ先輩の印象的なビジュアルはどのようにして作り上げていったのでしょうか?
最初に、プロデューサーの磯山(晶)さんから「こういう髪型にしたい、あるアイドルに憧れている役だからその人を見ておいて」とお話がありました。なので、(映像で)見ていたまんまの髪型やファッションにして、当時の“あの方”を感じられるように意識しました。
――出来上がったビジュアルを見た時の周囲の反応はいかがでしたか?
衣装合わせの時に、「良い!似合ってる!」と皆さんおっしゃってくださったので、それだけで僕は良かったなと思っていたのですが、ムッチ先輩の姿で現場に入ったらみんなが笑っていて(笑)。普段、現場に入っただけで笑われることなんてないので、これで“正解だったんだな“と安心しました。
――とあるアイドルに憧れている役どころですが、当時の映像などを見てせりふの言い回しも研究されたのでしょうか?
ムッチ先輩はあくまで不良なのでベースは不良口調なのですが、急にアイドルのようなスイッチが入るという人物。そんな中でも、憧れているアイドルの歌を口ずさむシーンがあるので、そういう部分ではなるべく本家のニュアンスを研究して寄せるようにしています。
昭和の不良感もありつつ、アイドル大好きという一面もある、そんな二つの面をうまくミックスさせながら演じています。
――ご自身は平成生まれかと思いますが、昭和という時代に対してどういった印象をお持ちですか?
これまでにも昭和を生きてきたキャラクターを演じたことはあるので、その都度昭和という時代について調べてきました。
なので、どういう時代だったかということは自分の中で理解しているつもりではあるので、新たな追加要素として、その時代にどういうアイドルがいたかとか、日常でどういう会話をしていたかを勉強しました。
改めて感じたのは、当時の写真や映像を見るとみんな背筋がピンと伸びていて。現代だとスマートフォンの普及によって下を向きがちだというのもあるかもしれないですけど、自分の仕事に対して誇りを持って働いていたんじゃないかなと思って。僕も昭和に行ってみたいなというも気持ちになりました。
――本作には昭和ならではのワードも登場します。磯村さんのせりふにも「マブい」というワードがありました。
僕は別作品で「マブい」などの昭和の言葉を使っていたので意味は知っているのですが、20代前半の子は分からないんじゃないかな。むしろ、新しくて使いたくなる可能性もありますよね。「マブい」が再びはやるとうれしいです (笑)!
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