永野芽郁“雨”が大切にしていたマカロンが象徴する恋と夢の味の行方に涙<君が心をくれたから>

2024/01/16 12:02 配信

ドラマ レビュー

雨(永野芽郁)に第一の代償が訪れる…(C)フジテレビ

永野芽郁主演のドラマ「君が心をくれたから」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系) の第2話が1月15日に放送された。太陽(山田裕貴)を救うための奇跡の代償として、まず一つ目のものが奪われる時間が迫る雨(永野)。第1話に続き、涙あふれる展開となった。(以下、ネタバレを含みます)

奇跡の代償に五感が順に奪われる雨


本作は、ノスタルジックな雰囲気の長崎を舞台に、主人公・逢原雨(永野)が、かつてただ一人心を通わせた忘れられない男性・朝野太陽(山田裕貴)と“過酷な奇跡”に立ち向かうファンタジーラブストーリー。脚本は、純愛小説の名手として若い世代に注目の作家・宇山佳佑氏によるオリジナルだ。

事故に遭った太陽の命を救うため、奇跡の代償として心を差し出すことを決意した雨。心を差し出すとは、五感を奪われること。心は五感を通じて育まれるからだ。あの世からの案内人を名乗る日下(斎藤工)は、この状況について「五感を失いつつあることは他の誰かに話しても構わない。しかし、奇跡のことや、我々案内人のことは口外してはなりません」と条件を告げた。

話してしまうと奇跡は強制終了となり、雨と太陽に死が訪れてしまうが、真実を話していいのは太陽にだけ。もう一人の案内人・千秋(松本若菜)は「一人で乗り越えられるほど五感を失うことは簡単じゃない」と太陽に話すように助言するが、雨は「話せば、太陽君は自分を責めちゃう。だから隠します」と言うのだった。

3カ月かけて順に奪われていく五感。まず初めは味覚だ。

雨にとって“恋と夢の味”のマカロンがつなぐ思い


一人前のパティシエになることを夢見た雨。味覚を失うのは、その道を絶たれるも同然のこと。そんな第2話のキーアイテムとなったのが、マカロンだ。雨にとってマカロンは、恋と夢の味だった。

かつて東京のパティスリーの就職試験に向かう雨に太陽が差し入れしてくれたマカロン。太陽はマカロンが持つ“お菓子言葉”から選んでいたのだが、直接は照れて伝えなかった。気になった雨が祖母・雪乃(余貴美子)に調べてもらうと、「あなたは特別な人」というものだった。

味覚を失うタイムリミットが近づく雨は、市役所で働く司(白洲迅)の「未来に後悔を残すべきじゃない」という言葉や、長崎に偶然来ていたかつて働いていたパティスリーのパティシエ・田島守(ジャン・裕一)からパティシエとしての見込みがあったから厳しく接していたと聞き、ある決意をした。

「いつかまた私のスイーツでお母さんを幸せにしたい、笑顔にしたい」。心の奥にあった思いをかなえようと、幼いときに自分を虐待していた母・霞美(真飛聖)に会いたいと願ったのだ。霞美は心の病の病院に入院しており、医師の判断で直接会うことはできなかったが、マカロンをプレゼントした。

雨にとって、母も特別な人。雨の代わりに霞美に会った雪乃は、マカロンが「何かに挑戦しようとしてる特別な人に頑張れって気持ちを込めて贈るもの」なのだと告げた。