倫子は家治のことが分からないでいた。お渡りを通して、家治の夢を聞き、家治に近づけたと思っていたが、家治が側室を設けたと分かり、倫子は複雑な思いを抱える。また、側室が自分の世話をしていたお知保だと知り、さらに心がざわめく。
倫子は、お品に家治は子どもはいらないと言っていたと話す。すると、お品は将軍としての立場を考えたのではないかと優しく諭す。これまでの倫子であれば、そうかもしれないなと素直に納得していただろう。
しかし、家治と考えていることや夢を語った倫子は、“将軍の立場だから”という理由だけでは、納得できなくなっていたのだ。倫子は私では嫌やということかと落ち込んでしまう。
そんな倫子にお品は心配には及ばないと告げる。お品の言葉に、どうにか立ち直ろうとする倫子。そこへ、お知保にお渡りの知らせがあったという報告が入り、倫子はさらにショックを受けることになる。
家治が田沼に強要されて側室を持つに至ったことを知らない倫子は、どこかモヤモヤとした表情を浮かべていた。しかし、その表情は、家治の一言で明るい表情に変化した。
増上寺代参が行われることになり、倫子は御台所の大事な公務であるとし、自分もともに参ると松島の局へ伝える。家治に対するモヤモヤした感情はありながらも、自分の責務を全うしようとする倫子。
倫子の将軍家を大事にする思いを汲んだ家治は、倫子に頼んだと告げる。家治にとっては何気ない言葉だったかもしれないが、倫子にとって家治に頼りにされたことが何よりもうれしかったはず。
倫子は驚きながらも、しっかりとその勤めを果たすために、尽力する。家治の言葉によってモヤモヤしたり、笑顔を見せたりする倫子。本人には自覚がなかったが、誰にも止めることができない恋心がすでに、倫子の中で芽生えていたのだった。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)