――劇中で剛太郎が動物に例えているように、審査会メンバーの役がキャラ立ちしていますが、そこはどのように作っていったのでしょう?
北川:これも実は、元々企画の段階で審査会メンバーは動物キャラだったのですが、正直僕は成立しないと思って変えようとしたんです。ただ、西浦監督との本打ちの中で「いけるんじゃないか」という空気感になり、監督におまかせしようと決めました。
審査会の核として割と重い事件を扱っているので、フィクションすぎるキャラクターと、そういったリアリティ部分との折り合いをどうつけるかをずっと悩んでいたのですが、監督の振り切り方と芝居の持っていき方がとてもスムーズで、うまくいった気がしますね。
中島:監督がキャラクター設定を詳細に作られたことが本当に功を奏していて、さすがだなと思いました。バリエーション豊かなので、いろいろな人がいる審査会になりましたし、本人たちもすごく分かりやすかったのではないでしょうか。
衣装合わせの段階から、監督は審査会のイメージが見えていたのだと思います。例えば、神山わこ役の糸瀬七葉さんに対して、匂いを嗅ぐ芝居を「現場でやってもらうから練習してきて」と伝えていて。
彼女たちもキャラクターを理解しやすく、2話、3話と重ねていくうちに「私はもうちょっと言っていいかも」「俺のキャラ的にこれは言わないな」と、皆さん自分のキャラクターを理解して演じていましたし、その上さらに西浦さんの演出がハマったなと感嘆しました。
北川:ハマったね。多分演じている本人たちもびっくりしていたと思います。
中島:こういったテーマを扱う作品は重くなりすぎると見ていただけないので、ある程度エンタメにしていかなければとは思っていましたが、西浦マジックと言いますか…台本と出来上がった作品を見比べた時に、俳優部・スタッフ全員が良い意味で「こうなる!?」とびっくりしたと思います。
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