志尊淳が、3月1日に都内で開催された映画「52ヘルツのクジラたち」初日舞台あいさつに登場。杉咲花、宮沢氷魚、小野花梨、桑名桃李、成島出監督と共に公開を迎えた感想を語った。また、志尊は3月5日(火)に29歳の誕生日を迎えるということで、サプライズバースデー祝いも行われた。
同作は、2021年の本屋大賞を受賞した町田そのこの累計発行部数100万部目前の同名ベストセラー小説を実写映画化したもの。「八日目の蝉」などで知られる名匠・成島監督がメガホンをとり、複雑な家族関係から解き放たれようともがく主人公・三島貴瑚を杉咲が、貴瑚が幸せになること祈るトランスジェンダー男性の塾講師・岡田安吾を志尊が演じるほか、宮沢、小野、桑名ら若手実力派キャスト陣が集結した。
公開初日を迎え、志尊は「大げさな言葉になってしまうのですが、本当に命を懸けて向き合わないとできない作品でしたので、こうやって皆さまに見ていただくことができて本当に良かったなと思っています」と率直な感想を。
今作の宣伝期間中にはいろいろな思いが頭を駆け巡ったそうで、志尊は「この作品をどう説明したらいいんだろう、と。(普段のように)『映画館に行ってね!』『ぜひ見てね!』と安易に言えない部分があったり、今日公開されましたけど、見て嫌な気持ちを持つ人がいないといいな…という思いもあるんですけど」と前置きしつつ、「総じて本当に杉咲花をはじめみんなでぶつかって、時には苦しい思いもして作った作品なので、こうやってたくさんの人に見てもらえることが何よりの救いだなと思います」と大勢詰め掛けた観客を見て、安堵(あんど)の表情を浮かべた。
そんな中、イベント終盤には志尊のバースデーをフライングで祝う場面も。作品にかけてクジラをかたどった青いケーキがステージに登場すると、志尊は「うわっ!すごっ!」と興奮気味に顔を近づけてのぞき込み、「ありがとうございます!」と感激しきり。
さらに杉咲から祝福の花束を受け取り、志尊は「すみません。何かこんな公共の場で…申し訳ない」と恐縮しつつ、特製ケーキについて「手作業で作ってくださったわけですもんね。一人で最後まで食べたいと思います!どんな味がするんだろう」とニッコリ。
そして“20代ラストイヤー”となる29歳の抱負を聞かれると「29歳になって、20代最後の年になるんですけど、そのスタートをこの作品と一緒に迎えられることはうれしいですし、これから迎える30代を歩んでいく中でこの『52ヘルツのクジラたち』という作品は絶対に僕を後押ししてくれる作品になるんじゃないかなと思うので、皆さんとこうして祝っていただけたこと、うれしいです。ありがとうございます」と、感謝を込めた。
映画「52ヘルツのクジラたち」は、東京・TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開中。
◆取材・文・撮影=月島勝利(STABLENT LLC)