中村嶺亜“白石”が林芽亜里“弥生”に向ける真っすぐな思いが切ない<先生さようなら>

2024/03/07 13:30 配信

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白石は体調の悪い弥生を気遣う


白石の快進撃は止まらない。弥生の手を引き、「行こう?」と校外学習に出掛ける白石。そんな白石を赤木(檜山光成)らが引き留める。すると、白石は素直に立ち止まる。弥生との交際宣言は、弥生がレイナらに、これ以上、変に絡まれないための発言だったと明かす。

一見、誰にでも優しそうな白石。だが、弥生にしか見せない優しさもある。うその交際宣言をするほど、守りたい対象は弥生だけだったように思う。交際宣言の場面だけ見れば、白石は少し強引な性格に見える。でも、白石は強引さもありつつ、気遣いもできる男だった。

校外学習の途中、弥生は「熱っぽいかも」と言い、動けなくなってしまう。すると、白石は弥生の額に手を当てようとするが、思い留まる。白石にどんな考えが巡ったのかは分からない。許可なく女性に触るのは失礼だと判断したのかもしれない。これが判断できるできないでは意外と大きな差がある。

白石は、常に弥生のためだけに動いている。薬を買いに全力疾走する白石。その姿を見て、本当に弥生のことが好きなのだと伝わってくる。少しでも白石が報われてほしいと思った人もいただろう。

しかし、白石の思いは簡単には弥生に届かないし、まだかなわないようだ。薬を購入して、弥生の元に戻って来た白石が見たのは、弥生に寄り添う田邑の姿だった。白石の真っすぐすぎる思いが切なく、少しでも幸せになってほしいと思わずにはいられない内容となった。

◆文=ザテレビジョンドラマ部