出雲の絶叫…全ての感情が爆発するシーンに「泣けすぎる」「人間ってこんな声出せるの?」と感動と称賛の声<青の祓魔師 島根啓明結社篇>

2024/03/08 17:43 配信

アニメ

「青の祓魔師 島根啓明結社篇」第9話より(C)加藤和恵/集英社・「青の祓魔師」製作委員会

悪魔の血を引く少年・奥村燐(CV:岡本信彦)が、父親である魔神(サタン)を倒すために最強の“祓魔師(エクソシスト)”を目指す『青の祓魔師』のTVアニメ第3シーズン『島根啓明結社篇』(毎週土曜夜24:30-25:00ほか、TOKYO MXほか/U-NEXT・Hulu・dアニメストア・アニメ放題ほかで配信)。悪魔とのド派手なバトルが見どころのダークファンタジーながら、家族や友達との絆、葛藤や成長、青春コメディまで、少年漫画の醍醐味がギュッと詰まった大人気シリーズだ。3月2日に放送された第9話は、燐が志摩廉造(CV:遊佐浩二)や神木出雲(CV:喜多村英梨)と対峙する「助けて」。(以下、ネタバレを含みます)

外道院の「論破してみろよ」に言い返せない燐


「青の祓魔師 島根啓明結社篇」第9話より(C)加藤和恵/集英社・「青の祓魔師」製作委員会


異形屍人(キメラゾンビ)との戦いを切り抜けた塾生メンバーたちだったが、外道院ミハエル(CV:檜山修之)は、異形屍人にさらなるドーピングを施した膨張屍人(インフレゾンビ)をさし向ける。もはや人間だったころの面影はいっさい留めず、ただエネルギーを求めて襲いかかる存在と化した膨張屍人。燐は外道院のあまりの冷酷さに「何とも思わねえのかよ」と食ってかかるが、外道院はほかの生物で実験するほうが身勝手だと反論、人間が人間を使って実験するのは正義だと断じると、燐は何も言い返せないのだった。

冒頭は燐と外道院の問答。悪魔の血を引く燐は、人間の味方でいることこそ自分の存在意義だと思っているが、外道院は人間でありながらも人間が嫌いという真逆の存在。さらに弁が立つ外道院は、人間が動物に行う化学実験を例に出しつつ、「自分たちが生きるためにほかの生物を殺す。人間とはそういう生き物だ」と言い、人間を実験体とする自らの行為を正当化しようとする。明らかに非人道的で極論ではあるものの、その言葉にはどこか説得力があり、ゆえに燐は何も言い返せなくなってしまうのだ。さらに「薄っぺらい偽善者どもが!」と煽る外道院に、燐は「外道がぁ!」と声を荒げるのが精一杯。ふたりの第1ラウンドは外道院に軍配が上がったと言えるだろう。

実験室へ移動中の出雲を見つけた燐は、すかさず出雲の元へと駆け寄ろうとするも、志摩廉造に行手を阻まれる。なんとか志摩を退ける燐だが、今度は出雲本人から「これはあたし一人の問題よ」と突っぱねられてしまう。出雲の返答に戸惑う燐だったが、再び志摩が介入してきたことで、出雲はその場から去ってしまう。こうして、ついに出雲への人体実験が始まるのだった。

ここでは燐と志摩が第4話以来となる対決。志摩のことを友達だと思っている燐は、志摩の攻撃に対して防戦一方で、自分から攻撃する意思はない。とは言え素の身体能力では燐に分があるため、最後には「目ェ覚ませや!」と鉄拳制裁を食らわせるなど、一応の勝利を収めた。剣を持っていない左拳にも関わらず、たった一撃で志摩を吹き飛ばすあたり、やはり燐の戦闘力は凄まじいものがある。一方で、燐の助けを断ったシーンでは、出雲の葛藤と逡巡が描かれた。自分から助けを求めたことで結果的に死んでしまった吉田マリア(CV:遠藤綾)や、自分を守って消滅してしまった“御饌津(ミケ)”(CV:井上剛)たちのことを思い浮かべた出雲は、もう誰にも頼れないという想いを強くする。それでも出雲は生存を諦めたわけではなく、自分が九尾を従わせることで一発逆転を狙っているあたり、一級品の諦めの悪さと執念を感じさせてくれる。

「青の祓魔師 島根啓明結社篇」第9話より(C)加藤和恵/集英社・「青の祓魔師」製作委員会