<さよならマエストロ 最終回>西島秀俊“俊平”に伝えられた「ボイコット」、それぞれがリスタートを切る結末に

2024/03/20 15:14 配信

ドラマ レビュー

晴見フィルのコンマスとして加入を決めた響(芦田愛菜)が父・俊平と共演(C)TBS

西島秀俊主演の日曜劇場「さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~」(毎週日曜夜9:00-9:54、TBS系)の第10話「たくさんのありがとうとさよなら」が3月17日に放送された。同作は、“ある事件”で家族も音楽も失った父・夏目俊平(西島)と、そんな父を拒絶し音楽を嫌う娘・響(芦田愛菜)が、地方オーケストラを通して失った情熱を取り戻し、親子の絆と人生を再生させていく完全オリジナルのヒューマンドラマ。最終回となる第10話、俊平(西島)と晴見フィルの“これから”が決まった。(以下、ネタバレを含みます)

愛と魂の物語を彩る個性豊かなキャスト陣


西島、芦田の他、芦田演じる響の同僚のポジティブ思考で明るいトランペッター・森大輝役に宮沢氷魚、魔性のフルート奏者・倉科瑠李役に新木優子、クラシックに恋する高校生・谷崎天音役に當真、クラシックを諦めたチェリスト・羽野蓮役に佐藤緋美、プレッシャーに弱いティンパニー奏者・内村菜々役に久間田琳加を配役。

また、俊平の息子・海を大西利空、響と海の母親・志帆を石田ゆり子、晴見市の市長・白石一生を淵上泰史、コンサートマスター・近藤益夫を津田寛治、うたカフェの店主・小村二朗を西田敏行、俊平の元マネジャー・鏑木晃一を満島真之介、市民オーケストラの団長・古谷悟史を玉山鉄二が演じている。

脚本は、「凪のお暇」(2019年)、「妻、小学生になる。」(2022年)などを手掛けた大島里美氏。劇伴は「テセウスの船」(2020年)、「日本沈没―希望のひと―」(2021年)をはじめ、多くの作品を手掛けている菅野祐悟氏が担当。

さらに、東京音楽大学教授であり、日本クラシック界をけん引している世界的指揮者の広上淳一氏が同作のオーケストラを全面監修。また、オーケストラの演奏部分は東京音楽大学が全面バックアップしている。

小村が楽器を売り払い、遠征費を工面


仙台オーケストラフェスへの出場が決まっている晴見フィル。しかし、遠征のための資金集めに苦戦中。古谷(玉山鉄二)は市長に見つからないようにこっそりと募金活動を行うが、思うように集まらない。蓮(佐藤緋美)は以前お世話になったラジオ局のディレクター(小田井涼平)にスポンサーになってもらえるようにお願いするが、断られてしまう。

そんなピンチを救ったのは「うたカフェ二朗」の店主・小村(西田敏行)だった。多数の楽器を所有していた小村は、クラリネットだけを残し、他の楽器を全て売却。元々の楽器の質も良く、保存状態も良かったことから高値が付き、遠征する費用に十分な額となったようだ。

今回のフェスは廃団寸前の晴見フィルにとって、“これから”が決まる重要なイベント。ここで優勝すれば、スポンサーが付いて活動を継続できるかもしれない。団員たちは、そんな希望を抱いている。「マエストロがいるから大丈夫」という気持ちを持ちながら。