――変な家の一軒家は、間取りの問題もあってセットを組んで撮影したそうですが、どんな雰囲気のセットでしたか。
既存の家で、劇中に登場する変な間取りの家をみつけるのは、難しいですからね。セットだから、撮影前提で作られていて、間取り図のように上から俯瞰で撮ることもできました。美術さんがすばらしいクオリティで作ってくださったので、俳優部は雰囲気も作りやすく、演じやすかったですよ。
――セットとはいえ、怪しい間取りの家に身を置くと、恐怖感を感じるものですか?
僕はとくにですが…。佐藤二朗さんは感じていたみたいですけどね(笑)。僕は「これ、映像にしてカメラのフィルターを通して見ると怖いだろうな」とは、イメージは湧きましたけど。ちょっと怖いな、居心地悪いなという感情はなかったです。
――そうなんですか。それにしても、雨宮とタッグを組んで、間取りの真実に迫る栗原さん役の佐藤二朗さんとのバディぶりが絶妙でした。
雨宮と栗原さんのバディは、奇妙だけどかわいらしいものになったらいいなと、二朗さんや監督と一緒にいろいろ見え方を考えました。映画のストーリー上のものとは別の軸として、雨宮と栗原さんのふたりをずっと見ていたくなるものになったらいいなと思っていました。
――ちなみに間宮さんは、変な家での恐怖体験はありますか?
18歳くらいですかね、それぐらいの年齢から1人暮らしをしていたんですけど、これまでに間取りは変な間取りに出会ったことはないですね。
――普段、お部屋を選ぶ時、間取りは気にされますか?
めちゃくちゃ気にします。僕は間取りを見て立体化したイメージを考えられるほうですね。間取りを見た後に内観の写真を見るとだいたいここが生活導線になるのかな…っていうイメージが湧くので。
――事故物件かどうかは気にして調べることは?
それは気にしないです。今自分がいる場所、どこでも時間をさかのぼったら、戦などで誰か大勢の人が亡くなっている可能性はあるわけじゃないですか。本当に長いスパンで見ると、人の念がないまっさらな場所って存在しないんじゃないかなと思うので、あまり考えないです。
――なるほど。最後にタイトルにかけて最近、体験した変な出来事は?
ポルト国際映画祭でポルトガルに行ったのですが、現地でご飯を食べに行った時に変というか、ビックリしました。メニュー以外に出て来る付け合わせがものすごい量で。4品しか頼んでないのにテーブルがいっぱいになってしまったんです。「あれ? そんな頼んでないのに変だなぁ」と思いましたけど、いい変な話でした(笑)。
◆取材・文/福田恵子
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)