俳優の山崎賢人と染谷将太が4日、都内で行われた映画「陰陽師0」(4月19日公開)のジャパンプレミアに、共演の奈緒、板垣李光人、國村隼、北村一輝、小林薫、メガホンをとった佐藤嗣麻子監督とともに登壇した。
夢枕獏の小説「陰陽師」は、平安時代に実在した“最強の呪術師”安倍晴明の活躍を描いた大ベストセラーシリーズで、1988年の刊行から35年たった現在でも新刊が発行されている。本作では安倍晴明が陰陽師になる前の知られざる学生時代を描いた完全オリジナルストーリーとして描く。
呪術の天才と呼ばれる若き日の安倍晴明を演じる山崎は、晴明と衝突しながらもバディになっていく貴族・源博雅を演じる染谷と共演した感想を求められると「普段は博雅と晴明と同じ感じではないんですけど、2人とも空気感がいい感じにゆっくりとリラックスしているので、ゆるーく楽しく撮影できていい時間だったなと思っています」と打ち明け、山崎とバディを組んだことについて染谷は「最高でした。賢人くんはリラックスして現場にいてくださるので、自分もリラックスできて、自然とそこからお芝居に入っていくといいますか、変に力が入ることなくリラックスした状態を賢人くんが作ってくださったので、楽しかったし、居心地がよかったし、3カ月くらいの撮影があっという間でした」と吐露した。
また、佐藤監督を加えて3人でワークショップを行ったそうで、山崎は「博雅と晴明を入れ替えたりしたんですけど、それがすごく楽しくて、染谷くん晴明のよさを盗みました」と告白すると、染谷も「賢人くん博雅を盗みました」と仲睦まじいやりとりを見せた。
そんな2人は、今回で3回目の共演だったそうだが、本格的に共演をするのは今回が初めてだったそうで、今回の共演でお互いに気づいた点を聞かれると、山崎は「デビュー作で染谷くんとご一緒したんですけど、そのときの染谷くんはすでに何年もこの世界にいて、すごく落ち着きがあって“完璧な人だ”ってイメージだったんですけど…」と回顧しつつ、今回の共演で「ちょっと抜けているところがある感じとか、おっちょこちょいなところがあるんですけど、おっちょこちょいすらも冷静にいなしている感じがかわいいなと思って(笑)、染谷くん最高だなって思いました」とにっこり。
一方、染谷は「いつも難しいことをひょうひょうとこなされるんですよね。本当にうらやましいなと思って、自分はすごく悩むと内に入っていくタイプなんですけど、(山崎は)悩んだとしてもひょうひょうとこなす姿がかっこいいなと思って、すべてがうらやましいです」と羨望の眼差しで山崎を見つめた。
※山崎賢人の「崎」は、タツサキが正式表記
◆取材・文＝風間直人