“逃げ恥”担当スタイリストが手掛ける「黒革の手帖」武井咲のファッションテクを徹底解説

2017/08/31 07:00 配信

ドラマ インタビュー

第2話では、武井咲演じる元子がピンクのワンピースで銀座の街を颯爽と歩くシーンが印象的(C)テレビ朝日

武井咲主演の木曜ドラマ「黒革の手帖」(毎週木曜夜9:00-9:54テレビ朝日系)では、 “銀座一の若きママ”原口元子を演じる武井の華麗なファッションや、上品な着物姿が話題を集めている。

そこで、本作でスタイリングを担当する亘つぐみ氏、主に着物のスタイリングを務める秋月洋子氏にインタビューを敢行。美しくありながら芯の強さも魅力となっている元子のファッションテーマや、今すぐマネできる元子コーディネートのポイントについて話を聞いた。

ファストファッションと高級ブランドの小物で元子ファッションに


「逃げるは恥だが役に立つ」(2016年、TBS系)や「ダメな私に恋してください」(2016年、TBS系)を担当してきた亘氏が手掛けた主人公たちは、その魅力からSNSなどを中心に高く支持されてきた。

今回、武井が演じる元子のファッションも注目を浴びているが、亘氏は「銀座のママらしい風格は持ちつつ、ファッション性を高めてみました。“おしゃれなママさん”というふうに見えたらいいなと思っています」と心掛けたそう。

一方、秋月氏は「リアルさは崩さずに、銀座で一番若いママならではの“若さ”や武井さんの持つ“凛とした美しさ”が抑えつつもにじみ出るような雰囲気にしたいと思いました。元子にしてみれば、着物は戦闘服というか、銀座のママらしく自分を作り上げる鎧のようなものですから、着付けもあえてきっちりと」と、元子ならではの着物選びが感じられるように試行錯誤したという。

大金を手にした元子は、銀行での派遣行員時代から打って変わって、高級ブランドのバッグを持つようになるなど、普段のファッションも変貌を遂げる。亘氏は、「リアリティーを取り入れたかったので、洗濯もできるようなファストファッション、その中でも流行を追ったトレンド色の強い洋服を選んでいます。

ただし、ジュエリーや時計、バッグのような小物にだけは質のいいお金をかけたものにしていて、“そこが人とは違う”という部分として見えていたら」とこだわりを明かす。

ピンクのワンピースで銀座の女として生きる元子の決意を表現


また、シックな色使いが多い中で、華やかな色のワンピースや着物も印象が強い。第2話に登場した、目の覚めるようなビビットなピンクのワンピースで銀座の街をさっそうと歩く元子について、亘氏は「“私は銀座の女として生きていく”ということを表現しつつ、派手で目立つ服にしました」と元子の決意を表したそう。

さらに、「これはアルマーニなんですが、武井さんは洋服も着物も本当に似合う。ご本人も洋服がとても好きな方だからこそ、きちんと着ようとする気持ちがあるんだと思います」と語り、人を選ぶ着こなしも見事にハマった武井を絶賛する。秋月氏も、「ママとしての着慣れた着物の着こなしにリアリティーを持たせてくれているのは、何よりも武井さんの所作の美しさ。立ち座りや手元など、本当に美しくて見惚れます」と感心しきりだ。