「文学史上最も不遇な新人作家」の逆襲を描く、「私にふさわしいホテル」の映画化が決定(12月公開)。激しくもチャーミングな主人公・加代子を、『さかなのこ』で新たな魅力を発揮し、俳優、アーティストとして様々な分野で活躍するのんが演じる。彼女と初タッグを組むのは、ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」や映画「20世紀少年」三部作などの話題作の演出を手がけてきた巨匠、堤幸彦。出版業界で不遇の新人作家がいかにして文壇を変えていくのかをコミカルに、そして時にドラマティックに描いていく。
新人賞を受賞したものの、大御所作家・東十条宗典の酷評により、華々しいデビューを飾ることなく、小説を発表する場も得られなかった不遇な新人作家・加代子。この恨み、晴らさいでおくべきか。そう決意しながら憧れの「山の上ホテル」に宿泊する加代子の部屋の上階に泊まっていたのは、なんと東十条だった。
大学時代の先輩で編集者の遠藤の手引きによって東十条の執筆を邪魔し、締切日に文芸誌の原稿を見事落とさせる。だがここからが加代子の更なる不遇と試練の始まりだった。加代子VS東十条の因縁の対決は、誰にも予想できない方向へと突き進んでいく。
さらに本作は、加代子が憧れるホテルとして、2024年2月に惜しまれながら全面休館を迎えた「山の上ホテル」で最後に撮影された貴重な作品でもある。
今回解禁されたティザービジュアルは、のん演じる加代子が小説を書いている1シーン。舞台は昭和。レトロな衣装に身を包み、デスクの前で思案するまるで“先生”のような一枚。山の上ホテルのロゴもあしらわれている。
加代子を演じたのんは、「加代子のような役柄は、今まで演じてこなかった力強さがあり、無理矢理にでも自分の道をこじ開けて進むところは共感を覚えました。この作品を現場にいる全員が面白がって作っている充実感に満ちていて、映画の現場って本当に最高だな!と嬉しい気持ちでした。」とコメントし、「たくさんの人の元気と勇気を引っ張り上げる光になると思います」と完成への期待も募らせる。
堤監督は「なんとも面白カワイイちょっと切ない映画ができてしまった」と作品の出来上がりに自信を見せ、初ダッグになったのんについては、「何を着てもどんな格好でも(笑)、のんさんは素敵な存在感の演技をする。こぼれそうなメヂカラ、大したマジックだ」と絶賛。
さらに本作をいち早く鑑賞した原作・柚木麻子氏は「デビューしたばかりの頃の自分を重ねて何度も泣きそうになりましたが、書店員さんの機嫌を必死にとる場面では、本当に涙がこぼれました」と映画の印象を語った。
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