<95>ドラマPが高橋海人の魅力や撮影秘話を明かす「高橋さんの役に向き合う姿勢や役作りが本当にすごいなと思いました」

2024/06/10 06:00 配信

ドラマ インタビュー 独占

「95」第3話より(C)「95」製作委員会

入念なリハや彼らの身体能力の高さなど諸々が組み合わさってできたんだなと


――松本さん演じるセイラが第3話(4/22放送)で制服のままプールに飛び込むシーンもとても印象的で話題になりましたが、このシーンの撮影はどんな感じでしたか?

そんなに何テイクも撮ったわけではなく、わりとスムーズにできたのですが、水中だとどうしても人間ってすぐ浮いてきちゃうんですよね。なので実は、カメラに見えない所で重しを持っていたりして。その水の中で浮いてる表現が結構難しかったです。

ちなみに、第5話(5/6放送)で秋久とセイラがラブホテルに行くシーンがありましたが、そこで秋久がシャワーを浴びているときに、水の中で見たセイラを思い出すっていうのを入れたいと監督の城定(秀夫)さんが結構最初から話していて。

水中のキラキラした中で見えるセイラを秋久的にも印象付けたいというのは最初から言っていました。なので、多くの方から印象的だったという声をいただいたというのは、城定さんの狙い通りだったのかもしれないですね。

――本作ではケンカのシーンが多く登場しますが、皆さん結構練習されたのでしょうか?

そうですね。高橋さんは11月末頃からアクション練習していますし、中川さんも12月から始めていて。まず皆さんがどれくらい動けるかということや、役にあったアクションってどんな感じだろう?…みたいなことをインする前もそうですし、インした後も撮影の空き時間とかにアクション部を呼んで話し合ったりしていました。

最終回に向けてどんどん激しくなっていくんですけど、勝矢さんたちが演じるキューティーハニーと呼ばれる暴走族の人たちとアクションするシーンの稽古みたいなものを結構細かくやったりしましたね。

アクションシーンってすごく大変で撮影に時間がかかるんですけど、撮りこぼすことなくスムーズにできたのは、入念なリハや彼らの身体能力の高さなど諸々が組み合わさってできたんだなと。本当に皆さん上手でしたし、ケガもなくできてよかったです。皆さんすごく真面目に何回も練習してくださる方だったので、ありがたかったですね。

「95」第4話より(C)「95」製作委員会

人間って生きていると必ずまっとうに生きていられるわけではないと思うんです


――ドラマでは思わず目を背けたくなるような生々しいシーンなどもありますが、その辺りのこだわりを教えていただけますか?

この小説の魅力的な部分って「きれいなだけじゃない青春」にあると思っていたんです。なので、そういうことをやりたいと原作の早見(和真)さんにも伝えていましたし、監督の城定さんも青春モノをやりながらどこか気持ち悪さが匂うような撮り方が上手だなと思っていたので城定さんにお願いしたりしていて。

高校生なので、道を踏み外すのも含めて青春っていうのを生々しくやりたいなという思いがありました。なので、ケンカも生々しいですし、宝来(鈴木仁)と淳子(桜井日奈子)の濡れ場や、Qがセイラの唇を無理やり奪うシーンなど、目を背けたくなるシーンも多いと思うのですが、人間って生きていると必ずまっとうに生きていられるわけではないと思うんです。

ドラマってどちらかというとすべてがきれいに描かれていることが多いと思うんですけど、この作品ではそういうきれいなものだけではないというのをやれたらいいなというのは最初から思っていました。目を背けたくなると思いますが、目を背けないで見ていただけたらいいなと(笑)。