俳優の大沢たかおが6月13日、都内で行われた映画「キングダム 大将軍の帰還」(7月12日公開)のワールドプレミア舞台あいさつに、主演の山崎賢人、共演の吉沢亮、清野菜名、新木優子、岡山天音、三浦貴大、要潤、高嶋政宏、山田裕貴、佐藤浩市、玉木宏、メガホンをとった佐藤信介監督とともに登壇した。
本作は、原泰久による同名のコミックの映画版で、中国春秋戦国時代を舞台に、天下の大将軍になるという夢を抱く戦災孤児の少年・信と、中華統一を目指す若き王・えい政の物語を描くシリーズの4作目。最新作では、前作「キングダム 運命の炎」(2023年)から続く隣国・趙(ちょう)との国の存亡をかけた総力戦「馬陽の戦い」のクライマックスが描かれる。
秦国・総大将として戦地に舞い戻った大将軍・王騎を演じた感想を求められた大沢は「気持ちは7年前に撮影に入ったときとまったく変わらず、最後までできてホッとしているんですけど、何より自分がベストを尽くすために、現場で山崎くんや吉沢くんやここにいるみなさんが役そのものでいてくれて、それがすごく自分のエネルギーになったし、励みになったし、4作目の『大将軍の帰還』を迎えてうれしいと同時に、改めて一緒にできて深く感謝しています」と感慨深げに語った。
また、王騎の過去に深く関わる謎多き武将・摎(きょう)役の新木は、今作から参加しての心境を聞かれると「チームワークのよさにすごく感動して、今作から参加させていただいてドキドキしていたんですけど、監督をはじめ、みなさんのチームワークが出来上がっていて、私は役としてそこにいるだけという状況を作ってくださってすごくありがたかったです」と感謝。
続けて「私はみなさまとご一緒する機会が少なかったんですけど、(大沢と)ご一緒させていただいた中でいろんな表情を見せていただけて、それを受けて摎でいられたのでありがたかったです。こんな表情は摎にしか見せないなという王騎の表情を目の前で見られてキュンキュンしていました」とにっこりと笑顔を浮かべた。
これを受け、大沢は「本当に大事なシーンで、7年前にパート1を撮るときから摎とのシーンをずっと想像しながら組み立ててきたので、今回このシーンを撮る前の日は眠れなかったです」と告白する。
さらに「現場に行って初めて役の新木さんと会ったときに、ここにいるきれいな新木さんとは別人で、六大将軍のひとりの戦士の摎がそこにいて、それで僕は感動したし武者震いしたし、新木さんに摎をやってもらってよかったなと思ったし、この子のためだったら王騎は命懸けで戦うんだろうなと思わせてくれて感謝しています」と目を輝かせた。
最後にメッセージを求められた大沢は、「準備を入れると8年間、『キングダム』シリーズをやってきまして、その集大成が『大将軍の帰還』になります。7年前に撮影に入ったときにこの日をみんなで夢見てずっと頑張り続けてきました。時にはコロナになって苦しい時期もあったんですけど、それでもお客さんにいいものを届けるんだという思いだけをみんなで1つにしてここまで辿り着きました」としみじみ。
改めて観客に向けて「『大将軍の帰還』はスタッフ、キャスト全員の魂のこもった作品になっています。僕にとっても宝物であるし、我々の誇りでもあるので、ぜひ我々の思いを受け取って帰っていただけたらうれしいです」とメッセージを送った。
※山崎賢人の崎は正しくは「たつさき」
※高嶋政宏の高は正しくは「はしごだか」
◆取材・文=風間直人