「コードギアス」シリーズの“正当な続編”「コードギアス 奪還のロゼ」が6月21日より、ディズニープラスのスターで世界独占配信された。同作は全4幕形式で劇場上映されている作品(第1幕は5月10日、第2幕は6月7日、第3幕の上映が7月5日[金]、第4幕が8月2日[金]から公開)だが、配信では全12話のシリーズ作品として毎週金曜に1話ずつ公開となる。6月21日に第1話が配信されると、初回から“コードギアスの魂”が顕現し、ファンが熱狂している。(以下、ネタバレを含みます)
同作は、シリーズ前作の「コードギアス 復活のルルーシュ」のその後の世界を舞台に、新たな主人公・ロゼ(CV:天崎滉平)とアッシュ(CV:古川慎)の2人の兄弟による「奪還」の物語を描く。これまでのシリーズ同様、作り込まれた世界観と予想を裏切るストーリー展開、スタイリッシュなロボットアクションが満載で、劇場で鑑賞したシリーズファンからも絶賛を集めている。
ネオ・ブリタニア帝国に占領された合衆国日本・旧ホッカイドウブロックで日本人が虐げられている中、「ナナシの傭兵」として知られる傭兵兄弟がいた。優れた運動能力とナイトメアフレームの高い操縦技術を持つ兄・アッシュと、頭脳明晰で情報収集、作戦指揮を担当している弟・ロゼだ。2人は、圧政を敷くブリタニア人高官や貴族を倒し日本人を救っており、若いブリタニア人兄弟であること以外、謎に包まれていた。
そんな中、ネオ・ブリタニアの軍事中枢の一端、アインベルクのグリード・カークウェイン(CV:野島裕史)とグラン・カークウェイン(CV:小野友樹)兄弟の殺害依頼が、2人の元に舞い込む。グリードとグランは、治安維持活動や対テロ警備と称して気分次第で多くの日本人を虐殺しており、その遺族からの依頼で2人は引き受けることに。
圧倒的な手際の良さで領地に侵入し、アッシュはナイトメアフレームでの戦闘でグランを葬り、ロゼは城内に潜入してグランに指示を飛ばしていたグリードを追い詰める。その後ロゼは、実はホッカイドウブロックの領主の娘で監獄に囚われているはずの皇サクヤ(CV:上田麗奈)であることをグリードに明かし、ギアスを使って“これまで殺めてきた人数の100倍の日本人を救うこと”を条件に延命できるチャンスを与えるのだが―――というストーリーが展開する。
キャラクターデザイン原案のCLAMP、キャラクターデザインの木村貴宏、島村秀一というこれまでのシリーズを支えたスタッフ陣がファンの期待にしっかり応えつつ、監督の大橋誉志光、シリーズ構成の木村暢が期待を上回るクオリティーで作品を昇華させており、その完成度の高さは初回だけで十分に感じられ、ファンが熱狂するのもうなずける。中でも、 “コードギアスの魂”ともいうべきストーリー構成が、今作でも練り上げられており、ファンに“エモさ”も感じさせるなど、ニクい演出効果を与えている。
SNSでも、「反逆のルルーシュの面白さとなっていた構造(構成)をしっかり反映させているのが伝わってくる」「ナイトメアフレーム戦はランスロットを想起させる」「本当にあの続きなんだ」「今回もめちゃくちゃコードギアスしててよかった」といった歓喜の声が多く寄せられた。
振り子のように状況が変化する視聴者を飽きさせない“コードギアスの魂”は健在で、今後もどうやってハラハラドキドキさせてくれるのか、次なる展開にも期待が高まる。
◆文=原田健
※天崎滉平の「崎」はタツサキが正式表記
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