主演の細田は、6月25日からスタートした地上波ドラマ「あの子の子ども」(毎週火曜夜11:00-11:30、フジテレビ系)にも出演中。高校生の妊娠をテーマにした同作では、恋人の妊娠に悩み、葛藤する様子を丁寧に演じている。
実年齢は22歳だが高校2年生の役でまだ幼さが残った少年の雰囲気を出す一方で、2023年の大河ドラマ「どうする家康」(NHK総合ほか)では主人公・徳川家康の嫡男である徳川信康に扮(ふん)し、虫も殺せない優しさを持っていた人物が“闇落ち”して悲劇的な最期を迎えるまでを鬼気迫る演技でやり切った。
2025年前期の連続テレビ小説「あんぱん」(NHK総合ほか)へのレギュラー出演も決まっており、さらなる飛躍が期待されている若手俳優だ。
そして、同作では実年齢とほぼ同じ等身大の役。配信に先だって行われた特別試写イベントに登壇した際、瀧悠輔監督から撮影前の本読みのときに「お芝居を軽くしてほしい」と言われ、演技に悩んだことを明かしていた。瀧監督によれば超能力者ということで力が入っていたようで、「強めのキャラクターを用意してくれていたので、もっともっと自然な感じがいいです」という話をしたという。
第1話ではその意図をくみ取り、サークルの後輩たちとワイワイ楽しむ大学生らしさを軽やかに表現している。しかし、今後、ナン丸の能力が鍵となっていくはずで、細田がナン丸の変化を繊細に見せ、ミステリーの核心へグッと引き込むことが期待できる。実際、公開されている本予告では、第1話とは異なる引き締まった表情を見せているのだ。
第2話で丸神の里で暮らす幸子と出会ったナン丸。幸子は「この町で古くから続く家系には時々、素質を持った人が生まれます。それには2種類あって、一つは“手がとどく者”、もう一つは“窓をひらいた者”。手がとどく者は私が知る限り、ナン丸さんを入れて6人…いや、5人だけです」と語る。さらに「窓をひらき、なおかつ手がとどく者こそ、丸神山の神官となる資格があるんです」と続けた。
第1話冒頭で描かれた戦国時代である永禄7年の丸神の里の様子。ナン丸と丸神教授は、丸神の里にルーツを持つ先祖でつながっていて、「手がとどく者」「窓をひらいた者」がいるという謎めいた一族の秘密。丸神の里で6月に行われる伝統の七夕祭りの謎。そして奇怪な殺人事件。
過去と現在が絡み合いながら突き進むストーリー。実写化不可能とも言われたSF漫画だが、細田をはじめ演技に定評のある藤野や三上、山田らの共演と、現在のCG技術を駆使して見せる。第3話まではまだ超常ミステリーの導入部という感じだが、伏線と感じる謎がちりばめられているようだ。しっかりとそれらを頭に入れ込みながら第4話を待ちたい。
SNS上では、早速視聴者から「ナン丸君の絶妙な大学生感も素晴らしい」「ここからどう展開していくのか楽しみ」「早く次の話配信されないかなぁ」「ゾクゾクする」「映像の撮り方がめっちゃ上手くて綺麗」などと、さまざまな声が寄せられている。
「七夕の国」(全10話)は、毎週木曜にディズニープラスのスターで独占配信中。次回は7月11日(木)に第4話が配信される。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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