“俳優デビュー25年”圧倒的な存在感を放ち続ける山田孝之、近年は監督&プロデュース業も担う鬼才の軌跡

2024/07/09 08:10 配信

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山田孝之※2023年ザテレビジョン撮影

クリエーターの発掘・育成を目的に、映画製作のきっかけや魅力を届けるために生まれた短編映画制作プロジェクト「MIRRORLIAR FILMS」の最新作であるSeason5が、7月5日よりLeminoで配信が始まった。同プロジェクトのプロデュースメンバーの一人として携わるのが俳優の山田孝之。近年では映画・ドラマのプロデューサーとして作品を手掛ける機会も多く、クリエーターとしての才能を発揮している“鬼才”だ。今回は改めて山田のキャリアを振り返りつつ、「MIRRORLIAR FILMS」最新作の物語を紹介する。

フレッシュな高校生からワイルドなヤンキー役まで


俳優デビュー初期はドラマ「WATER BOYS」(2003年、フジテレビ系)、ドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」(2004年、TBS系)、「H2〜君といた日々」(2005年、TBS系)などの人気作で、フレッシュな制服姿の学生役に扮(ふん)していた山田。同時期の2006年に出演したドラマ「白夜行」(TBS系)で、残酷な運命を背負いながら生きる青年・桐原亮司を演じたことで、演技力の高さに注目が集まる。

翌年に公開された映画「クローズZERO」(2007年)では、小栗旬演じる滝谷源治と鈴蘭高校の頂点を巡って対立する芹沢多摩雄として出演。同シリーズの山田といえば、長髪にヒゲをはやしたワイルドなビジュアルに加え、ケンカもめっぽう強く、これまで演じていた純粋な学生役とは180度異なる魅力にあふれ、新たなハマり役となった。

その後も山田の“ワイルド”な快進撃は続く。2010年に放送されたドラマがヒットし、シリーズ化、映画化と長きにわたって愛され続けた「闇金ウシジマくん」シリーズでは、主人公の丑嶋馨(うしじまかおる)を好演。

山田はまるで原作コミックから出てきたように、丑嶋の特徴であるヒゲや髪形などを忠実に再現しており、無表情・無感情で借金返済をさせるために制裁を行う闇金業者を完璧に演じきった。また、丑嶋のトレードマークでもあるメガネに関しては自ら店を巡り、サイズやフレームなどのディテールにこだわりながら注文して作ったというエピソードも彼ならではだ。

同シリーズ以降も山田は、盟友・福田雄一が監督・脚本を務めたドラマ「勇者ヨシヒコ」シリーズ(2011年ほか、テレ東系)では主人公のヨシヒコをコミカルに演じ、Netflixオリジナルドラマ「全裸監督」(2019年ほか)シリーズでは、村西とおる役として出演するなど独特な個性と光る演技力で存在感を示している。