「昨年の初演の手応えと、今年の再演をどのように進化させようとしているか」を問われると、渡辺は「作品は変わらないけどキャストが変わっていくシステムというか。そんな中で、去年僕と慎太郎を選んでいただいて、今までとは違ったふうに『DREAM BOYS』が見せられたんじゃないかなという部分はあります」とコメント。
続けて、「今年は現・帝国劇場クローズということもありますけど、先程慎太郎も言っていましたけど、肩の力を入れすぎずに、去年を超えるつもりで演じられたらいいなというふうに思っています」と意気込んだ。
森本は「手応えに関して言うとですね、僕は自分で評価をつける人間じゃないんですね。なので、メンバーだったり見てくださった方々から、“慎太郎と翔太の『DREAM BOYS』素晴らしかったよ”と言っていただいて、そう言っていただけたのであれば、やっていてよかったなと思えるので、それが手応えにつながっているのかなぁという感じです」と自身での手応えはあまり感じられなかった様子。
そして、「クローズするからといって何か特別なことをやりすぎると多分空回りもするだろうし、それは光一くんも望んでいないことだと思うので、光一くんのつける演出に従って、いいものを届けられるようにここから稽古していくのが一番なのかなと思っております」と胸の内を明かした。
「映像作品と舞台の違い、芝居することの魅力と難しさ」について、渡辺は「ナマモノなので、皆さんコンディションが毎日違うので、相手の出方で自分も気付いたら動きや言い回しが変わっていたりというのは、舞台の醍醐味というか。毎日同じものはないというところは魅力的で面白いところでもあるし、でもそれがやっぱり緊張感だったりプレッシャーだったりという部分はあると思います」とコメント。
森本は「何もかも違いますよね。映像だと小さくボソボソ喋ってちょっと眉毛を動かすだけでも考えていることって伝わるじゃないですか。でもそれって舞台だと何も伝わらないというか。だからこそ演技をする上で必要で大事にしなきゃいけないものっていうのが違うので、難しさしかないですね」と真剣な表情。
「発声も違うし、『DREAM BOYS』に関しては歌も入ってくるから、すごく勉強しながら映像を見て、“ここ微妙”とか思いながらやり直して…みたいなのをずっと重ねていく毎日ではあったので、去年は。すごく大変で難しかったです」と振り返った。
「再演の話があったときの気持ち」について、渡辺は「(昨年は)やっぱり“僕なんかが”とちょっと謙遜していた部分もあります。でもそんな中、今ここにいる皆さんと一緒に、そして光一くんの演出もあり、1カ月を終えた後、達成感と“楽しかったな、またやってみたいな”と、マイナスからのスタートがプラスの気持ちに変わったというのがすごく大きい変化だったなと思い、今年のお話を伺ったときは迷わず『僕にやらせていただけるのであれば、ぜひよろしくお願いします』って。そのときは、迷いはあまりなく、ぜひというお返事はすぐできました」と回答。
しかし、現・帝国劇場のクローズにあたり、最後は『DREAM BOYS』に一番ゆかりのある人物が演じるのではないかと考察していたともいい、「亀梨くんや玉森くんなどいろいろな先輩が浮かび上がってきた中で、そんな中でも、自分にもし声がかかったらやりたいなという強い意志もあったので、本当にありがたい機会だなというふうに思っています。もうだから“歴史の証人”ってことですよ。…すみません、言い過ぎました。失礼しました」とおどけてみせた。
一方の森本は、「この顔ぶれで去年もやってますから、楽しく緊張せずいいものが作れるんじゃないかなと思いました」と発言しつつ、少し間をおいて「NOを出しました」と、実は一度断っていたことを告白。
「去年やってみて楽しかったんですけど、自分の中で納得いかないところがたくさんあったので、そのままステージに立つのってお客さんに失礼なんじゃないかなっていう思いがありましたね。なので、僕じゃない人の方がいいお芝居を届けられるんじゃないかなっていうので、ちょっと…っていう感じですね」と遠慮がちに明かす。
「先ほどの質問にもありましたけど、演技が全然違うからこそ、一からやらなきゃいけないことで、そのやらなきゃいけない、できなきゃいけないことっていうのが、このチャンプの役としてできていないんじゃないかという、自分の中での採点結果でした」と、昨年の出来には納得がいっていなかったようだが、「また今回やってみて、自分の中でどうなるのかっていうのは楽しみの一つでもあります」と顔を上げた。
また、背中を押されたきっかけは2つあったといい、「1つは翔太に電話して、『俺ちょっと断るわ』って話をしたんです。そしたら、『慎太郎とやったのがすごく楽しかったし、慎太郎とだからやりたいと思える』って言ってくれたこと。もう1つは、メンバーが『翔太と慎太郎のドリボを見て、もう一回見たいって思うよ』って言ってくれたんですよ。メンバーがそうやって言ってくれるってことは、見に来てくださった方々もそう思ってくださっているんじゃないのかなって思えて、じゃあ受けるかって。なので、翔太とメンバーに背中を押されたって感じです」と回顧。
渡辺は「ある意味自分にストイックというか、自分のやり方に納得がいかないが故のそういう決断だったとは思うんですけど、でも僕は慎太郎がよかったので、電話してめちゃくちゃ口説きました」と振り返りながら、森本に対し「全部喋るね、プロセスを。生々しすぎてヒヤヒヤしました、聞いていて」と苦笑い。
そして、「『お前じゃなきゃできないから、頼む』って。慎太郎のそういう気持ちも分かっていながら、自分はやると決めていたので、じゃあ自分と他に誰がいるかなっていう想像もしたけど、全く慎太郎以外が出てこなくて。やっぱり慎太郎とやっていて楽しかったのが一番大きかったので、電話して『俺はやりたいんだけど。慎太郎“と”やりたいから』って」と口説き文句を明かし、改めて「本当にありがとう」と森本に向けて感謝を述べ、「友情が垣間見える、リアルな“DREAM BOYS”っぽいエピソードではあるかな」とほほ笑んだ。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)