(撮影の合間に目黒さんとお話している中で)この基春は、作品上つくづく重要な役柄だと痛感しました。演じる際とても気が引き締まりましたし、物語に少しでも貢献できればうれしいです。ぜひ放送をご覧下さい。
またしても、「海のはじまり」にすごい役者さんが加わって下さりました。田中哲司さん。数え上げたらキリがないくらい多くの作品で見させていただいてきて、その圧倒的な存在感と強烈な個性に何度も惹きつけられてきました。僕自身、ご一緒するのは今回が初めてだったのですが、衣装合わせで初めてお会いし、演じていただく役についてお話しさせていただいた時点で、その佇まいと雰囲気に完全に魅了されてしまいました。
田中さんに演じて頂くのは、目黒蓮さん演じる主人公・夏の実の父親・基春です。母・ゆき子の再婚により和哉が新しい父となり、大和(木戸大聖)が弟になった夏は、それ以降、基春と会おうと思ったことはありませんでした。しかし、海の存在を知り、自身が父であることがわかった今、初めて会ってみたいと思うようになります。夏の父親は、一体どんな人物なのか。
第7話の最後に流れた次回予告やPRスポットに映った姿を見て、「え??」と驚いた方も多いのではないでしょうか。おそらく、夏の父親と聞いてイメージする“父親像”とはちょっと違う印象を感じたのではないかと思います。優しすぎる夏の実の父親は、どんな男なのでしょうか。このドラマの企画が立ち上がった最初の段階から田中さんをイメージして作り上げてきた夏の父・基春は、一体どんな人間なのか?いろいろと想像しながら来週の第8話を待っていていただけたらうれしいです。きっと田中さんにお願いした意味を感じていただけると思います。
夏は南雲家で暮らす一週間を終え、朱音(大竹しのぶ)、翔平(利重剛)、海に見送られる。少し歩いてから振り返ると、道まで出てきて手を振る海の姿が。2人は笑顔で手を振り合う。帰り道、夏は新田良彦(山崎樹範)の写真店で写真を受け取る。そして新たに2つのフィルムを現像に出す。ペースが早いことに驚く新田に、夏は旅行帰りだからとあいまいに返事する。帰宅後、ベッドに横たわり写真を見る夏。楽しそうに笑う海に自然と頬が緩むが、次第に恋しさを募らせる。
翌日、夏は仕事の休憩中、ある人物へ電話をかける。呼び出し音ののち、相手は電話を取るが何も言わない。「…急にすみません、母から連絡先を」と夏が言うと、相手は「夏?」と聞き返す。「はい」と答える夏に相手は穏やかな声で「おぉ、元気?」と続ける。夜、夏と弥生(有村架純)はスーパーへ。「今日、俺作るから」という夏に弥生は喜ぶが、ふと、夏が海のことを思って作ろうとしているのだと察する。当たり前のように海の話をする夏に弥生は困惑する。
次の日、朱音は夏と出かけるという海の髪を結う。なぜ夏は海も連れて行くのか、とつぶやく朱音に、翔平はきっと心細いのだろうと答える。そんな夏は、海を連れて喫茶店へ。振り返ると、誰かを探している男性の姿が視界に入る。その時、夏と男性の目が合う。「…お。いた」と近づいてくる男性、それは夏の実の父・溝江基春で…。
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