<ブラックペアン>伊與田英徳Pが語る二宮和也の妙味「二宮さんだったら別人をうまく演じてくれる」 続編の可能性にも言及

2024/08/16 13:00 配信

ドラマ インタビュー

日曜劇場「ブラックペアン シーズン2」第5話より(C)TBS

“心臓は美しい”と思える映像に


――手術シーンの撮影で一番工夫していること、こだわっていることを教えてください。

二宮さんには「心臓は美しい」と実際に思って演じていただいているので、そう思えるような心臓の映し方を意識しています。造形を作る方、監督、美術、カメラマンもひっくるめ、みんなで試行錯誤しながらやっています。

各セクションのスタッフが頑張っていますが、あえて言うと、心臓や臓器などの造形物を作っている方々のおかげというのはあると思います。やっぱり映像では誇張と省略があるので、血管などもきっとリアルなものとは少し違うと思うんです。でも、そこが分かりやすくかつリアルに見えるようにと、監督と何度も打ち合わせしているのを横で見ていて、すごいなと感じています。

――手術シーンで流れるクラシック音楽も話題になっていますが、それについてはいかがですか?

音楽に関しても、二宮さんからの提案ですね。二宮さんがいろいろと詳しくて、「こんな音楽ってあり?」といった提案を受けていく中で、本格的なクラシックもあれば、現代風にアレンジしたものなど、いろいろな曲があることが分かって、面白いと思う曲を使わせていただいています。

――シーズン2を経て、さらなる続編を作られる可能性はありますか?

現場で話が出ないわけではないですが、それがどこまでリアリティーがあるかは分からないです(笑)。その前に、海堂先生にOKしていただけるかどうかも分からないですしね。私としては、一緒に過ごしてきたキャラクターと長くいられる、そんな幸せなことはないので、またそういう機会があるのは願ってもないことでぜひぜひとは思いますが、具体的に何か話が進んでいる状況ではないですね。

――最後に、後半に向けての見どころと、視聴者へのメッセージをお願いします。

はっきりとは言えないのですが、原作を読んだときの読後感と同じ感じを、ドラマでも感じていただけたらいいなと思って作っています。あとは、海堂先生からアイデアをいただいた、天城という全く別のキャラクターを二宮さんが演じるというオリジナルの要素も楽しんでいただけるといいなと思います。

天城がどうしてこんなに腕がいいのに、縁起を担ぐような賭けをするのか、その辺りの彼の生き様が少しずつ見えてきます。彼の背負ってきているものがどう描かれているかを見ていただきたいです。

普通、天才っていいなと思うじゃないですか。でも、天才だからこその苦悩というか、渡海には渡海の、天城には天城の苦悩がそれぞれにあり、そこに注目していただくと、いつの間にか天才が身近な存在になったりして、人間らしさといいますか、彼らの生き様が見えてくると思います。

日曜劇場「ブラックペアン シーズン2」第6話より(C)TBS