吉川愛、7年経過した変化を一瞬で見せながら謎めいたヒロイン“花音”を好演<降り積もれ孤独な死よ>

2024/08/26 12:48 配信

ドラマ レビュー

吉川愛が抜群の演技力で謎めいたヒロイン“花音”の存在感を放つ


冴木と花音の再会は、花音が答える前までは前話ラストでも描かれた場面だ。冴木が呼び止め、振り向いた花音の姿にドキッとした。7年の時間経過を感じさせ、さらに何かを秘めている雰囲気をその身にまとっていたからだ。外見的に前髪を下ろしていた7年前から、分けておでこを出していることで印象が変わったということももちろんあるが、それだけではない何か。それは花音の「もう巻き込むつもりはありません」という決意を込めた言葉にもあるのかもしれない。

花音を演じる吉川愛は、1999年生まれ。2005年にCMデビューし、子役としてドラマ「オー!マイ・ガール!!」(2008年、日本テレビ系)や「メイちゃんの執事」(2009年、フジテレビ系)など多くの作品に出演。2016年に学業に専念するため一度引退したが、翌年復帰した。幼い頃から培った演技力で再びさまざまな作品で魅力を放っている。今作では謎めいたヒロインとしての存在感が抜群だ。

第8話の物語が進むと、美来は花音に助けられ、共に過ごしていたことが分かった。だが、一方でマヤの事件が起きる数日前に、マヤと会って何かを渡している防犯カメラ映像もあった。五味は、そんな花音のことを第5話の2017年のときと同じ言葉「彼女の周りには死がまとわりついている」と言った。「7年経った今でも」と。

ラストでは、花音を追って冴木が灰川の故郷へ。そこで冴木が「俺と逃げませんか」とまさかの提案をしたが、その冴木に“顔に傷がある男”が襲い掛かった。すると、冴木の「蓮水さん、逃げて!」と同時に顔に傷がある男も「花音、逃げろ!」と叫んだ。

この顔に傷がある男は、第4話で灰川邸を訪れた鈴木や冴木に襲いかかり、花音がスプレーとライターで応戦した人物でもある。1つ1つ解き明かされていくようで、新たな謎が降り積もる…。この展開に視聴者は騒然とし、SNSに「どういうこと?」「どういう関係?」「まだまだ謎だらけで面白い」「謎が謎を呼ぶ」といった投稿が。そして花音が隠していることは何なのか、考察が盛り上がっている。

◆文=ザテレビジョンドラマ部