イ・フォン「将来、君主として私がやるべきことです」 父と子が向き合い、政治を動かす第4話<太陽を抱く月>

2024/09/01 12:00 配信

ドラマ レビュー

イ・フォンの戦略と、王の心


成均館の儒生たちが、宮廷へと向かう。「有史以来、外戚がのさばると国が乱れる」「国の金で食べている儒生が座視していていいのか?」と音頭を取るのは、イ・フォンに扇動された東掌議ホン・ギュテ。外積勢力によって出来レースと化しているカンテクについて、市街を練り歩きながら宮廷に意見を持ち込む。ソンジョは書を読みながら、イ・フォンとの会話の続きを思い返す。

「正(チョン)しく置(チ)くこと。それこそが政治(チョンチ)だと思います。万物および民衆を正しい位置に置くこと。将来、君主として私がやるべきことです。世子ピンのカンテクが、その出発点ではないでしょうか」と告げたイ・フォンに、「それがお前の信念か?」と問うソンジョ。うなずくイ・フォンにソンジョは「では、見せるのだ。そして説得しろ。それが政治(チョンチ)だ」と語ったことを思い出し、「成均館を動かして世論を醸成するとは…なかなかだな」と人知れず微笑む。

カンテクが間近に迫るなか、成均館の動きは5日も続いていた。問題視した宮廷では会議がおこなわれるのだが、意見は2分してしまう。成均館の行動の主導者を罰して処刑せよという意見と、これを罰しては国を憂いて声を上げる者もいなくなってしまうという意見。これに対してソンジョは、成均館へ対して「お前たちの忠誠心を信じて、国政に反映させる。元来、世子ピンのカンテクは内命婦の所管だったが、私が関わる」と告げるように指示を下す。それは民意に応えること、そしてイ・フォンの行動を認めるということだった。

そしておこなわれたカンテク。最終候補に残ったのはチェ・サンジンの娘、ユン・ボギョン、ホ・ヨヌの3名だ。最終試験では、ソンジョからの問い「私はこの国の王だ。価値を算出したらいくらだ?」に答えるというもの。チェ・サンジンの娘は大金の知識がないとして1000万両、ユン・ボギョンは「山のように高く海や川のように広い王様の徳は金銭には例えられません」と答えた。しかしホ・ヨヌの答えは、たったの「1両です」という意外な答えで…。

2人に迫る新たな脅威


第4話では、世子ピンを迎えるカンテクをめぐる激動が描かれた。ソンジョの決定を覆すためにイ・フォンが奮闘し、より良い未来のための“政治”を体現するシーンは見応えがある。

さまざまな演者の熱演が光る第4話では、宮廷を彩る人間模様も大きく変化を遂げた。ヤンミョングンは改めてイ・フォンと同じ人を想っていることをはっきり認識し、王の決定が変わらないことを見て旅に出ることを決意。そして立場の変わったホ・ヨヌが今後宮廷を取り巻く闇にどう立ち向かうのかも注目だ。

幸せの陰にさまざまな思惑が絡み合い、手を伸ばしてくる「太陽を抱く月」はHuluにて全20話を配信中。