織田裕二“司馬”が胸ぐらをつかみ「誰だおまえ」…31年前の三谷幸喜作品がギラギラムード<振り返れば奴がいる>

2024/09/13 22:30 配信

ドラマ レビュー

オペを終えた医師たちがいがみ合う「君が殺したんだ」


急患が相次いで、医師たちが夜中にどれほどバタバタしようとも、司馬は「当直じゃない」「あのクランケはどうせ死ぬ、無駄なオペはしない」と意思を貫く。その態度に石川は「それでも医者か!」と声を荒げるが、司馬は「誰だおまえ」とびくともしないばかりか、2人は出会って早々いがみ合い胸ぐらをつかんで口論をする始末。

続く第2話でも司馬と石川の言い争いはヒートアップし、息を引き取ってすぐの患者の横で「君が殺したんだ」「てめーが殺したんだよ」と罵倒しあう姿が描かれる。この頃の織田裕二のギラギラ加減は、本当に誰も止められないといった感じで、浅黒い肌と大きな身体で廊下をかっ歩していく司馬のキャラは、物語が始まってすぐに強い印象を残す。「この物語の主役はこの2人だ」ということが誰にでもすぐ分かる展開は見事である。

FOD・TVerでは「#ドラ活 浸れ、超自分的ドラマ生活。」キャンペーンを開催中で、10月5日(土)まで「振り返れば奴がいる」第1~3話が無料公開されている。ドラマ再放送時には「三谷幸喜の作品なの?まじで?」という声がSNS に上がるなどしたが、喜劇やドタバタ群像劇を持ち味とする三谷作品の中では異色の“振り奴”こそ、今抑えておきたい味わいがあるヒット作である。