「パラサイト 半地下の家族」「殺人の追憶」など、ポン・ジュノ監督作品6タイトルを一挙放送 あらすじと見どころを紹介

2024/09/19 17:00 配信

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「母なる証明」より(C) 2009 CJ ENTERTAINMENT INC. & BARUNSON CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED

大どんでん返しが見どころのヒューマン・ミステリー「母なる証明」


9月25日(水)夜8時からは、特異な密閉空間が舞台となるアクション&サスペンス・ミステリー「スノーピアサー」(2014年日本公開)を放送。本作は、クリス・エバンスジョン・ハートティルダ・スウィントンなど欧米のキャストを招き、ポン・ジュノ監督が初めて手掛けた英語作品。

地球温暖化を防ぐため78カ国で「CW-7」という薬品が散布された結果、地球上が深い雪に覆われ氷河期が再来してしまう。それから17年後、生き残った“スノーピアサー”と呼ばれる人々は列車の中で生活をしていたが、列車の前方は上流階級、後列は貧しい人々で構成されるという、厳しい階層社会が形成されていた――。“所得による格差”をテーマにしており、全編の99%が列車内でのシーンとなっている。富裕層と貧困者による抗争へとつながっていく過程にも注目だ。

9月26日(木)夜8時からは、大どんでん返しが見どころのヒューマン・ミステリー「母なる証明」(2009年日本公開)を放送。貧しいながらも幸せに暮らしていたある親子。ある日突然、息子のトジュン(ウォンビン)が警察に拘束され、殺人事件の容疑者にさせられてしまう…。孤立無援の母親(キム・ヘジャ)は息子の無実を信じ、たった1人で真実に迫ろうとする――。

日本での韓流ブームの火付け役となった四天王の一人・ウォンビンと、“韓国の母”と呼ばれる演技派女優のキム・ヘジャが親子役を演じたことでも話題を呼んだ本作。息子を守るため、時に狂気に染まりながら必死に真実を探ろうとする姿には、母親の“無償の愛”を感じずにはいられない。また、これまで正統派なイケメンを演じることが多かったウォンビンが、少しおっちょこちょいで“マザコン”な役柄を熱演。彼の新境地にも注目したい。

そして、9月28日(土)夜9時からは、ソン・ガンホペ・ドゥナが怪物と対決するモンスター・パニック映画「グエムル 漢江の怪物」(2006年日本公開)を放送。本作は、恐ろしい怪物に娘を奪われた家族の死闘を描き大ヒットを記録した。ある時、ソウル中心部を流れる漢江の河川敷に、突如として凶暴で巨大な怪物が出現。正体不明の怪物は次々と周囲の人を襲い、河川敷で売店を営んでいたパク家の娘・ヒョンソ(コ・アソン)をさらい水中へ消えていく…。韓国政府はこの怪物を“伝染病ウイルスの宿主”だと発表し、怪物と接触したパク家は病院に収容されてしまった。そして、ヒョンソの父カンドゥ(ソン・ガンホ)を中心に、パク一家は病院を抜け出し、娘を取り戻すために怪物に立ち向かっていく――。

ヒューマンドラマを描くことが多かったポン・ジュノ監督が、怪物を題材にした作品に挑戦した本作。しかし単なるパニック映画ではなく、物語の中心として描かれているのは“大切な娘を救いたい”という家族の想いだ。ポン・ジュノ監督も以前インタビューにて、「グエムルという怪物が出てきますが、この映画はあくまでも家族の物語、人物中心の物語です」と語っていた。あくまでもヒューマンドラマであり、“モンスター・パニック”というイメージで視聴すると、ずいぶん印象が変わるのが本作の見どころの一つだ。

「グエムル 漢江の怪物」より(C) 2006 Chungeorahm Film. All rights reserved.