続く第6話では、診察ミスで老婆を死なせた石川がすっかり意気消沈。しかし、老婆の息子と話し合った司馬が、相手を金でうまく納得させ、石川の参事昇格が流れてしまう。代わって司馬が参事になることになる。裏で司馬がいろいろと小細工したという噂が病院内に広がった。石川は仕事が手につかず、稲村(佐藤B作)のすすめで人間ドッグに入る。主任の平賀(西村雅彦)は、司馬の昇格が面白くない。司馬を階段で突き飛ばした。司馬は右手をねんざして手術の執刀ができなくなってしまう。
石川の昇進話により一気に進んだ病院内の権力争い。患者の死や、自身の不調が重なり、本領発揮ができない医師たちも決してパーフェクトヒューマンなわけではないという部分が色濃く描かれる。
「振り返れば奴がいる」をどんなドラマかと聞かれたら“医師と患者の心の交流”や“厳しい医療現場の現実”などではなく、医師同士、男同士のバチバチとした激しい対立と答える人が多いだろう。加えて、ここから今作はさらに、石川の病や司馬がなぜ憮然とした態度の医師になってしまったかなどのエピソードが盛り込まれ、衝撃的なラストまで突き進んでいく。30年以上の間、エンタメ好きを満足させてきただけある存在感の強い作品だ。
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