来春NGT48から卒業することを先日発表し、卒業後女優としての活躍を誓った北原里英が、女優業を本格始動する第1弾作品として、来年2月に全国公開の映画「サニー/32」で主演を務めることが分かった。ピエール瀧&リリー・フランキーの“凶悪”コンビに殴られ、縛られ、舐められるという体当たり演技に挑む。
2007年10月にアイドルグループAKB48の「第二回研究生オーディション」に合格した“きたりえ”こと北原。
翌2008年にデビューし、2015年にはNGT48のキャプテンとして移籍することが発表され、現在まで同グループのキャプテンとしてメンバーを引っ張ってきた。
ことし8月21日に行われたNGT48お披露目2周年ライブにおいて来年春頃グループから卒業することを発表、卒業後の女優への転身を誓って以降、次の活動が注目されてきたが、女優・北原のデビュー作ともいうべき「サニー/32」の全国公開が決定した。
本作は白石和彌監督と脚本・高橋泉の「凶悪」(2013年)タッグによる完全オリジナル作品。北原演じる中学校教師・藤井赤理の誘拐・監禁から始まる物語で、息もつかせぬジェットコースタームービーとなっている。
強烈なキャラクターたちの群像劇がサスペンスフルに展開していく中、人間の弱さと強さ、さらにはネット社会の危うさまでをも内抱している。
北原はこれまでに4本の映画に出演をしてきたが、卒業発表後初の出演作となる本作での役どころは、仕事も私生活も今一つの中学校教師・藤井赤理。物語は、彼女の24歳の誕生日にピエール瀧&リリー・フランキー演じる“サニー”の狂信的信者に誘拐・監禁されるところから始まる。
“サニー”とは「犯罪史上、もっとも可愛い殺人犯」と呼ばれ、ネットなどで神格化し世間を騒がせた少女の愛称。誘拐犯の柏原(ピエール瀧)と小田(リリー・フランキー)の2人は赤理(北原)を“サニー”と呼び、誘拐するのだが…。
先読みできないスリリングなストーリー展開の中で、誘拐犯に痛ぶられながら対峙(たいじ)する体を張った演技で、北原は女優としてリスタートを切る覚悟を感じさせる。
白石監督作品では、出演俳優が多数の映画賞を受賞しており、これまで「凶悪」では、ピエール瀧が第37回日本アカデミー賞・優秀助演男優賞、第56回ブルーリボン賞・助演男優賞、第38回報知映画賞・助演男優賞、第68回毎日映画コンクール・男優助演賞を。
リリー・フランキ―が第37回日本アカデミー賞・優秀助演男優賞、第26回日刊スポーツ映画大賞・助演男優賞、第35回ヨコハマ映画祭・助演男優賞を受賞など多数受賞してきた。
続く「日本で一番悪い奴ら」(2016年)では、主演の綾野剛が第40回日本アカデミー賞・優秀主演男優賞、第15回ニューヨーク・アジア映画祭のライジング・スター賞を受賞。今作でも、北原の持ち味を生かしながら国民的アイドルを極限まで追い込むことで、これまで決して見ることのなかった北原の姿を引き出しており、その体当たり演技に注目が集まる。
北原、ピエール瀧、リリー・フランキーのほか、門脇麦、音尾琢真、駿河太郎らも出演する本作。撮影はことし2月に、降りしきる雪の中でNGT48の本拠地である新潟県にて行われ、作品の完成は本年10月を、公開は2018年2月を予定している。
主演映画決定に、北原は「ようやく情報解禁がきた…! 待ちに待った瞬間を迎えて、震えるほどうれしい気持ちです。この映画が決まったとき、そして撮影しているとき、ずっと早く言いたくてウズウズしていました。だけどどこかで、自分だけのものにしておきたいくらい大事な宝物のような気持ちもあり、不思議な感覚です。
先日、グループから来春卒業することを発表させていただきましたが、この映画をもって、新たな人生を歩み始められることをとても幸せに思います」と自信を見せる。
また、見どころを「すごい作品に参加させていただきました。私自身が1番楽しみにしているといっても過言ではありません。アイドルである私が主演なので、それだけで避けてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、この映画の撮影は、そのことを忘れるほど集中して臨めました。
この作品で新しい一歩を踏み出します! 本当にたくさんの方に見てほしいです。ぜひ白石監督の世界を楽しんでください!」とアピールした。
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