最終話となる第11話。安楽死問題の責任をとり司馬が病院を辞めることになる。しかし、末期ガンを患う石川の病状が急変。緊急手術をしなくてはならず、沢子(千堂あきほ)はその手術を司馬に頼むが「オレは病院を辞める人間。それに助からない人間の手術はしない」と、司馬は病院を去ろうとする。それでも沢子は司馬にくいさがった。
ようやく司馬は手術すると決めるが、春美(松下由樹)は、これまでの司馬と石川の関係を考えて「いやな予感がする」と言う。春美が石川に、手術承諾書のサインを求めると、執刀医が司馬だと聞いた石川はサインを拒否。「あいつに助けてもらいたくない。死んだ方がましだ」と言う。
石川の命が尽きようというその時まで続く、司馬との攻防戦は見ている方もゾクゾクする。そこまでいがみ合う者同士が、自分の命を救える可能性を持つ天才医師だとしたら…たしかに両者にとってその決断は難しいだろう。ベッドで手を差し伸べる石川に司馬は「助かる可能性はゼロだ。それを俺が10%まで引き上げる。おまえは20%まで上げてくれ」と石川の生命力を信じたセリフを吐く。手術が成功して石川の命は助かるのか、というのが最大のクライマックスとなる。
そして、それだけでは終わらないのがこの作品のインパクトが何十年も消えない理由。主題歌のCHAGE and ASKA「YAH YAH YAH」が流れる中、雪の舞う中、司馬が顔をしかめて病院を去るラストシーンで、司馬に悲運が待っている。本当にラスト1分程の出来事で、もし結末を知らなければ必ず「え…!?」となるだろう。
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