中井貴一“静”、前作以上の“スーパーナース”ぶりを初回から見せつける<ザ・トラベルナース>

2024/10/21 12:03 配信

ドラマ レビュー

謎多きスーパーナース・静(中井貴一)(C)テレビ朝日

岡田将生中井貴一が“クセ強ナース”を演じる痛快医療ヒューマンドラマ「ザ・トラベルナース」(毎週木曜夜9:00-9:54※初回は夜9:00-10:00、テレビ朝日系)の第1話が10月17日に放送され、“スーパーナース”・静(中井貴一)が前作以上の敏腕ぶりを見せつけた。(以下、ネタバレ含みます)

歩と静の今回の“敵”は、 働き方改革を推し進めるクリーンなカリスマ院長


手術の際、医師を補助し一定の医療行為を実施できる「NP(ナース・プラクティショナー)」の歩(岡田将生)と謎多きスーパーナースの静は、トラベルナース(人手不足の病院や施設で期間限定で働く看護師)。彼らの新たな勤務先は、地域医療の中核を長年担ってきた基幹病院「西東京総合病院」。同病院では新院長・薬師丸卓(山崎育三郎)が、「病院を根っこから変える」と、働き方改革を中心とした組織変革に次々と着手。その事が“患者ファースト”とは言えない状況を生み出し、歩と静はこのカリスマ新院長に新たな闘いを挑んでいく。

超優秀だがプライドが高く感じが悪いNPの歩(岡田将生・左)とつかみどころがないスーパーナースの静(中井貴一・右)(C)テレビ朝日


歩は2年ぶりに帰国して新たな病院で勤務


2022年、ニューヨークで手術を受けて難病を克服した静は、退院を祝う為に迎えに来た歩に入院中の彼の看護についてダメ出しを連発して、2人は大ゲンカ。そのまま別れてしまい、2年が過ぎた…。

2024年、「西東京総合病院」で勤務する事になった歩はアメリカから帰国。病院に向かう途中で立ち寄ったおむすび店「脈屋」で、彼は横柄な態度の男性客と口論になった。その男性は、店を出た後、道で血痰を吐いて倒れてしまう。歩は適切な応急処置を施して、「西東京総合病院」にその男性を搬送した。男性は偶然にもこの病院の前院長・大田黒(内藤剛志)だった。太田黒は自身の汚職やパワハラが発覚して解任されたのだが、相変わらず我が物顔。無理な要求や傍若無人な振る舞いで医師たちを困らせる。

そんな太田黒を、クリーンな改革を推し進めている新院長の薬師寺は、「汚職で解雇された者をコンプライアンス上、入院させられない」と、離島の分院を紹介して追い出してしまった。

おむすび店で久々の再会を果たした歩と静


初日の勤務を終えた帰り道、歩は「脈屋」の店員に「歩ちゃん」と呼び止められた。声の主は、彼が渡米前まで暮らしていた看護師寮の寮母・たま子(池谷のぶえ)だった。懐かしく会話していると、店の奥からかっぽう着姿の静が現れた。「ニューヨークで悠々自適に暮らしているから」と、再三の「西東京~」での勤務の誘いを断っていると聞いていた歩はビックリ。静はいつの間にか帰国してこの「脈屋」を開き、客の人間関係から体の不調まであるゆる相談に乗っていたのだった。

太田黒は店の常連客で、今朝、彼が倒れた事をもちろん静は知っていた。歩にその後の様子を尋ね、病院を追い出された事を知った静は、引き止めなかった歩に「この2年間、少しは成長していると期待していたのに」とガッカリ。そして、普段の柔らかな物腰から一転「コンプライアンスを言い訳に患者を追い返すナースはガチグソナースじゃ」とドスのきいた広島弁で吐き捨てた。

2年ぶりに再会した2人は、またケンカに…(C)テレビ朝日


フィリピン語も堪能な静


逆ギレして店を出た歩だったが、ふと心配になって太田黒の家政婦・マリアに電話を。すると、太田黒は分院に向かう途中の車内で再び意識不明になっていて、マリアはパニック状態。歩は「脈屋」に戻って静に助けを求めた。すると、静はフィリピン語でマリアを落ち着かせ、応急処置の指示を出し、太田黒は一命を取り留めた。

意識が戻った太田黒は、駆けつけた歩に「最期はウチの病院で死にたい」と懇願する。その想いを汲んで「西東京~」に連れていく事にしたが、正攻法では追い返されるため、静の指示で裏口から運び込むことに。静は、たま子にできるだけたくさんのおむすびを握るように頼み、歩に「今日の当直は外科医の神山(風間俊介)」と伝えた。静は近隣病院の基本情報を全て把握しており、各医師のスケジュールなどを手帳につけていた。それを知り、思わず「すごいな…」とつぶやく歩。まさに“スーパーナース”だ。電話を切った後、静はたま子と共におむすびをせっせと握るのだった。