鍵となるのが、4番目に自殺した香取(吉田宗洋)の妻、柘植朝日(橋本マナミ)。元モデルで、現在はテレビのコメンテーターとしても活躍していて、入籍はしていないが、同じフロアでそれぞれ会社を経営。SNSでも仲睦まじくオシャレな生活ぶりを見せていて、憧れの的となっていた。
興玉が小夢(広瀬アリス)と朝日を訪ね、香取が自殺した直後に朝日が香取のデスクにやってきたのが防犯カメラに映っていたことを告げると、「なんとなく不安で」と答えたが、興玉は何か怪しい雰囲気を感じ取っていた。ポイントカードについて聞くと、パンを売るキッチンカーのカードだと分かり、ヒルコからの犯行声明について問うと「亡くなる数日前に、彼はこう言いました。『縊鬼とあってしまった』と」と告白。
キッチンカーを調べに、興玉と小夢がパンを買いに行くと、その直後に5人目の自殺者が。ここから事件が動き出した。自殺した5人は同じ大学で、違法薬物の売買を行なっていた。留学生のマイカを利用し、5人で出資してキッチンカーを経営させたが、それはそこで薬物を売るためだった。
香取以外の4人は、結果的に薬物中毒による錯乱状態で自殺をしたということだった。香取は朝日からDVを受けていて、マイカと逃げようと考えていた。しかし、二人の関係が朝日にバレてしまい、香取は飛び降り自殺を選択した。
薬物による錯乱と、パンに混じっていた毒素“麦角アルカロイド”が連続飛び降り自殺の要因だったと結論づけられたが、ヒルコはどこまで関わっていたのかは明らかにされなかった。
ただ、ヒルコではないかと疑われている謎の女性・豊玉(福本莉子)と小夢が対面することに成功。防犯カメラをチェックした小夢はキッチンカーでアルバイトをしていた彼女を発見するが、カメラの映像では彼女の周りだけ歪んでいてはっきりと映っていなかった。しかし、キッチンカーの中に豊玉神社の札があるのに気づき、小夢は人形町の豊玉神社に駆けつけ、“すれ違い”じゃなく、ちゃんと対面することができた。
「あなたはヒルコなの?」とストレートにぶつけるが、「あなたの目の前に神がいると言われたら信じる? 私は神なの」と返ってきた。豊玉の手を掴んで連行しようとするが、その瞬間、小夢は周囲がぼやけて、自身が水の中にいるかのような感覚に陥ってしまった。
豊玉は「そうだよ」と言って、その後にも何か言っていたが、それは小夢には届かなかった。過呼吸のような状態になり、興玉が駆けつけた時にはもう豊玉の姿はなかった。
豊玉の「そうだよ」という言葉は、自身が“ヒルコ”だということを告白したものなのかもしれない。次回で、豊玉の正体に関する核心にも触れることができそうだ。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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