役所広司が主演を務める映画「八犬伝」(公開中)より、メイキング映像と写真が解禁。八犬士キャストの撮影舞台裏の数々が公開された。
「八犬伝」は、里見家の呪いを解くため、八つの珠に引き寄せられた八人の剣士の運命をダイナミックなVFXで描く「八犬伝パート“虚”」と、物語を生み出す作家・滝沢馬琴と浮世絵師・葛飾北斎の奇妙な友情を通して描かれる「創作パート“実”」が交錯するエンターテインメント大作。そんな本作より、俳優陣の撮影舞台裏を収めたメイキング映像と写真が解禁となった。
「八犬伝」の作者・馬琴役の役所と、その友人にして人気絵師・北斎役の内野。二人の共演シーンでは、笑いの絶えない穏やかな空気が流れている。馬琴の背中で絵を描く北斎のシーンのリハーサルでは、どっしりとたたずむ役所に対し、内野が思わず「岩のように座ってる」とつぶやき役所と監督が笑い出す一幕も。
監督は、北斎が馬琴の背中を借りて絵を描く流れは、リハーサルで内野がいきなり始めてそれを役所が受ける形で決まっていったのだと語り、二人の相性の良さが伝わってくるメイキングとなっている。
また、病に倒れてしまう馬琴の息子・宗伯を演じるために減量に挑んだ磯村勇斗が、役所と内野に「華奢な割に肩幅が広い」「立派な肩幅だ」としきりに肩を褒められる様子も。劇中では宗伯の壮絶なシーンも登場するが、撮影現場では、父親役の役所が嬉しそうに「親譲り」と言いながら皆で笑い合う、和気あいあいとした雰囲気であった。
そのほか、八犬士のリーダー・犬塚信乃役の渡邊圭祐が、静寂の中で名刀村雨を抜刀するシーンや、最年少の八犬士・犬江親兵衛役の藤岡真威人がスタント無しで自ら馬を乗りこなすシーンの舞台裏も登場。
映像のラストを飾るのは、内野のクランクアップの様子。役所から投げ渡された花束を笑顔でキャッチする内野は、そのまま役所と熱い抱擁と固い握手を交わした。
江戸時代の人気作家・滝沢馬琴は、友人の絵師・葛飾北斎に、構想中の物語「八犬伝」を語り始める。里見家にかけられた呪いを解くため、八つの珠を持つ八人の剣士が、運命に導かれるよう集結し、壮絶な戦いに挑むという壮大にして奇怪な物語。
北斎をも魅了した物語は人気を集め、異例の長期連載へと突入していくが、クライマックスに差しかかった時、馬琴は失明してしまう。完成が絶望的な中、義理の娘から「手伝わせてほしい」と申し出を受ける。失明してもなお書き続けた馬琴は、「八犬伝」に思いを込める。