俳優の宮沢りえ、尾野真千子、蒼井優、広瀬すずが12月2日、都内で行われたNetflixシリーズ「阿修羅のごとく」(2025年1月9日[木]配信スタート)の完成報告会に、八木康夫プロデューサーとともに登壇した。
今回のイベントが行われた東京・青山は、向田氏ゆかりの地。八木プロデューサーは1978年にTBS系で放送された向田氏脚本の連続ドラマ「家族熱」でADを務めていたことを明かし、「向田さんは一晩で一話書く。毎週朝方に赤坂から南青山のご自宅まで取りに行っていた」という当時のエピソードを披露。
そして、最終話の台本を受ける日、「向田さんから『本当にお疲れさま』って言っていただいて。その時はADで、全然そんなつもりはなかったが、『もし将来ご一緒できることがあったらお願いします』って言ったら『いいわよ』っておっしゃってくれて。労いの意味でリップサービスだと思うが、ずっと気になってて。その3年後に亡くなられてご一緒することはできなかったが、(自分が)フリーになって第一作で何をやろうかなというところで向田さんの『いいわよ』を思い出して、やっぱり向田作品をやってみたいと企画した」と、本作を製作することになったきっかけを明かした。
そんな八木プロデューサーの向田作品への熱い思いに包まれた会場も、監督・脚色・編集を務めた是枝裕和氏のメッセージVTRが流れると一変する。
「これは日本のホームドラマの頂点だと思っていて、いつかこの作品をその時代の一番の女優たちと撮ってみたいという思いがありまして、そこに八木さんからお話を頂いたという、とても幸せな出会いがありまして、今回の作品が実現した次第です」と語り始めた是枝監督。
その後、「その会場の4人を見ていただければ、いったい現場がどうだったのかというのはすぐに分かるんじゃないかと思いますけども、宮沢さんと尾野さんだけだと収集がつかないっていう、なかなか本番に入れないっていう状況があってですね。それを蒼井さんがうまくまとめていただく感じですかね。すずが一番しっかりしていたと思いますけど」と撮影現場での様子を明かすと、宮沢ら4人は爆笑した。