「リーガル・ハイ」(2012年)、「リーガルハイ」(2013年)、「デート~恋とはどんなものかしら~」(2015年全てフジ系)などの古沢良太がオリジナル脚本を手掛けた映画「ミックス。」(10月21日・土公開)。新垣結衣と瑛太の初共演作としても注目を集める本作は、卓球の男女混合(ミックス)ダブルスを通して、人生に小さな奇跡を起こしていく人々を描いたロマンティックコメディーだ。そんな話題作の公開に合わせ、キャスト、そして本作に関わった人々のリレーインタビューを掲載。その記念すべき1回目は、見事なコメディエンヌぶりを発揮した主演の新垣結衣にインタビュー!
――まず脚本を読んでの感想を教えてください。
きれいなお話だなって思いました。何かに失敗して、それできっかけが生まれて、また自分の過去を振り返ったりして。そこから出会いもあって、次に進んでいけるというか、熱い気持ちをまた取り戻していくという。それが自分のためだけじゃなくて、一緒にいる人たちも関わっていて、みんながつながっているのがステキだなと思ったし、本当にきれいなお話だなと思いました。
――古沢さんならではだと思ったところは?
古沢さんの脚本は、クセがありますよね(笑)。単純なヒーローやヒロインじゃないし、出てくるキャラクターがみんなひねくれていたりするんです。でも、そのひねくれた感じが実は自分の中にもあるなと気付く瞬間があって。だからこそ、共感できるんだと思いますし、そんな不器用なキャラクターたちが一生懸命に前に向かっていくので、爽快感があるんだと思います。あと、古沢さんのラブは初めてだったので、こんなかわいらしいラブを描く方なんだなと、今回初めて知りました(笑)。
――その古沢さん、監督の石川淳一さんとは「リーガルハイ」でもご一緒されていますが、今回の映画であらためて感じたこのチームの魅力を教えてください。
「リーガル・ハイ」以外の作品でご一緒させていただくのは初めてだったんですが、「ここまではできるでしょう」というのをよく知っていただいている方たちだったので、それに応えたいと思ったし、できることならその期待を超えていきたいなと思いました。
――卓球のミックスペアを組むことになる瑛太さんとは初共演ですが、ご一緒されての感想を教えてください。
初めてお会いしたのは卓球の練習のときだったんですけど、そのときに「すごく楽しい」「これはいける感じがする」と言ってくださって。その言葉に引っ張られたし、期待してくださっているのと、楽しみにしてくださっているのがすごく伝わってきたので、これは頑張らなければと思いました。でも意外だったのは、瑛太さんがものすごくお話をしてくださるんですよね。まだ出会って何週間かしか経っていないのに、そこまで胸の内を明かしてくれるんだという驚きがありました(笑)。だからなのか、瑛太さんには"山"みたいな印象があって。多少のことでは揺るがなくて、ドシッとそこにいてくださる感じがしたので、安心して演じることができました。
――新垣さん演じる多満子は元天才卓球少女という設定で、劇中には激しい試合シーがたくさんありました。撮影を振り返って、いかがだったでしょうか?
卓球というスポーツを表現するためには細かくカットを割って見せる必要があるので、いろいろと時間がかかってしまうんですよね。私たちはその間ずっと卓球をやっているので、本当に体力勝負の毎日でした。でも、多満子たちは戦う人たちなので、この体力勝負の撮影をいかに楽しむかという感じでやっていました。その分、(多満子が立て直そうとする)フラワー卓球クラブのみんなとの距離が縮まったと思うし、みんなと常に一緒にいたので、日が経つごとにどんどん仲良くなっていきましたね。
――この映画では男女混合(ミックス)ダブルスが題材となっていますが、男女でペアを組むことの魅力を教えてください。
それぞれのスタイル、それぞれのよさがあると思うんですけど、ミックスだとお互いに持っていないものや得意とすることを補い合えるのかなと。男と女では体格も違うし、パワーも違うし、それぞれの繊細な部分もきっと違うと思うので、それによっていろいろなプレーの形ができていくのかなとも思います。あと、本当に相手のことを考えてないとできないですよね。相手を信じていないと動けないので、二人の間の信頼度が大切なんだと思います。
――多満子と、瑛太さん扮(ふん)する落ちぶれた元プロボクサーの萩原。二人が卓球を通して再生していくのと同時に、二人の恋の行方も注目ですね。
個人的には、(瑛太演じる)ハギに頭をポンポンされるシーンで、触られることによってハギの本当の想いが伝わってきて泣きそうでした。あと、二人が初めて名前で呼び合うところも好きです。学生時代みたいな懐かしさがあって、キュンとしましたね。でも、この映画はラブストーリーの要素だけでなく、クスッと笑えるシーンや、卓球というスポーツが人の心を熱くさせる気持ち、それに家族や仲間たちとの絆など、いろいろな要素が絶妙にミックスされた物語だと思いますので、世代を問わず楽しんでいただける作品になったのではないかと思います。
――ちなみに、卓球というスポーツを題材にした作品なので、新垣さんの"勝負めし"を教えてください。
元気が出たり、気合が入るのはお肉ですね。でも、本当に疲れているときに欲するのは、お出汁かな。あのほっこりする優しい香りに癒やされるんですよね(笑)。
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