――役者さんはもちろんのこと、ミュージシャンの方から、芸人さんや声優さんまで様々なフィールドで活躍される方々が宿泊ゲストとして毎シーズン登場されていますが、バラエティ豊かな皆さんとの共演についてはいかがですか?
リリー 今回は何といっても、稲垣さんが出てくれますからね。プロデューサーに「出てくれるか聞いてみる」って言われた時は、イカれてると思ったよ(笑)。今まで色んなミラクルを起こしてきちゃってるから、プロデューサー陣が麻痺し始めてるんだと思う。
斎藤 前作で山口さんが出演してくれるって聞いた時も、「またまた〜」って思いましたよね。細野さんの存在も大きいですし、リリーさんや沙莉さんも出てるから、騙される要素は多いっちゃ多いですけど(笑)。
リリー 慶一さんに至っては、僕が飲み屋で声かけたから。「慶一さん、細野さんの弟役ってあり?」って。そのあと、本当にプロデューサーから話を聞いて、慶一さんは「うわ、これのことか」って思っただろうな(笑)。
斎藤 僕ら食材を調達する手段がコンビニしかなくて、ゲストの方が色々差し入れしてくださるんですが、慶一さんがペンションに持ってきてくれたべったら漬け、めっちゃ美味しかったですよね。あれが一番の思い出といっても過言ではない(笑)。
リリー そうそう。慶一さんが帰られた後に思い出して食べてみたら、これがとんでもなく美味しくて。なんでも、「べったら祭り」で買ってきた本格的なやつだったんです。
――今回も豪華なゲストの皆さんが登場されますが、特に稲垣さんがヨシオの恋のライバル役を演じるということに驚きました。
リリー やっぱりコメディをやってる時の稲垣さんは流石、『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)で培った切れ味がすごくて、本当に面白いよね。
斎藤 わかります。僕も撮影中に素で笑っちゃいましたもん。
リリー あと、これまでは僕がいない時は斎藤さんと伊藤さん、斎藤さんがいない時は僕と伊藤さんという風に必ず2人はセットになっていたんですけど、今回初めて伊藤さんと稲垣さんっていう二人だけのシーンがあるんです。だからプレビューをチェックしても、全然違うドラマに見えるんだよね。
斎藤 監督とプロデューサーは今回は神シーズンだって自画自賛してましたね。
リリー そういう意味でも、もう一人のゲストであるMEGUMIさんも含め、快く参加してくださる方々に感謝しかないですね。こんなに豪華に見える深夜番組ってないじゃないですか。月9でもいいのに(笑)。
――これまで色々とお聞きしてきましたが、お二人がseason3で特に注目してほしい点はどこですか?
リリー 今回はハルの可愛さを満喫してほしいですね。やっぱりこれだけ長いこと父と娘を演じていると、伊藤さんが本当に可愛くて。もう見てるだけでも泣けてくるんですよ。今回は本当に一度泣きましたからね。
斎藤 僕もその瞬間を目撃してました。沙莉さんもそれに反応してて、すごく良いシーンでしたね。僕のパートでいうと、名物の居酒屋シーンでは今回もJOYさんが場を回してくれています。
リリー JOYさんは本編にも出演したいって前々から何度も言ってくれてるのに、監督もプロデューサーもそこは頑なに首を縦に振らないんですよね。だから、僕はこの作品で一度もJOYさんと会ってないんですよ。
斎藤 でも、JOYさんが本編に出たら、それこそ終わりの始まりって感じがするので、やっぱりあの居酒屋から出さない方がいいかもしれないですね(笑)。
リリー あとは他の作品よりも素に近い斎藤さんにも注目してほしいですね。少なくとも全裸で海岸に流れ着いた斎藤さんとは違う。
斎藤 このドラマでは一度もまだ濡れてないですからね。他の作品だと、たまに衣装合わせなのに衣装がない時もありますし。ほんと、何のために呼ばれたかわからないですよ(笑)。
――season3が配信されるFODをはじめ、近年は配信サービスから次々とオリジナルの話題作が生まれていますが、こうした状況は俳優として、あるいはクリエイターとしてお二人はどのように受け止めていらっしゃるのでしょうか。
斎藤 率直に時代だなと思いますね。僕もよくリリーさんにオススメしてもらった配信系ドラマにどハマりしてます。
リリー 同じロスを味わってほしいんだよね(笑)。
斎藤 それで一緒にサントラを聴きながら散歩するっていう(笑)。でも他のドラマと違って配信系は来週まで待たずイッキ見できるので、観終わった後の気持ちの高ぶりを共有しやすいのかなと思います。
リリー 本作もseason1と2はすでに配信されているから、これを機会にイッキ見してほしいですね。もちろん、season3からでもハマれる内容になっているので、そこからseason1に戻って、ヨシオがどういう経緯でペンションにたどり着いたのか、ハルとの関係は最初どうだったのかを見ていくのもありだと思います。
■取材・文=苫とり子/撮影=阿部岳人
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