俳優の大泉洋が主演を務める映画「室町無頼」のジャパンプレミアが12月18日に都内で開催され、大泉のほか、共演の長尾謙杜(なにわ男子)、松本若菜、北村一輝、柄本明、堤真一、脚本・演出の入江悠監督が登場。大泉が松本とのシーンについての悩みを話す場面があった。
同作は、直木賞作家・垣根涼介の同名小説を入江監督の脚本・演出で映像化。室町時代に日本史上初めて武士階級として一揆を起こし、歴史書にただ一度だけその名を留める男・蓮田兵衛ら“無頼(＝アウトロー)”たちの知られざる戦いを描いたアクションエンターテインメント大作だ。
今作で大泉が演じるのは、腐りきった幕府を倒し、古き世を終わらせようと画策する主人公の剣の達人・兵衛。松本は高級遊女にして女無頼の芳王子役で、かつては道賢(堤)、今は兵衛と恋仲で、2人の間を取り持つという役どころだ。
見どころを聞かれ、松本は「とても迫力のあるアクションシーンはもちろんなんですけど、人と人とのつながり、友情は見ていて共感できる部分だと思います」と語り、「芳王子からの視点で言うと、室町末期の混沌とした時代に高級遊女として私、全キャスト唯一、私だけ汚しのメークがなかったですね(笑)。視覚的にも変わった衣装を用意していただいたので、そういうところは見て楽しんでいただけるのではないかなと思います」とアピールした。
そんな松本との共演シーンについて、大泉は「遊女という役なので、一緒に布団に入っていたりとかっていうシーンもあったりするので…そこだけ娘に見せられないなって悩んでいるところです」と中学生のまな娘には見せられないシーンがあることを神妙そうに打ち明けつつ、「ちょっとだけ艶っぽいシーンがありまして。まあ、撮影していた私は大変喜ばしいシーンでした…。よく分かりませんけど(笑)」とおどけ、会場を沸かせる。しかし、柄本が表情一つ崩さず聞いていたのが引っかかり、「本当に柄本さんが一つも笑わない！もうちょっとお付き合いできませんか？クスッといくとか…」と不満をぶつけると、柄本は柔和な笑顔で「どうもすいません」と返すなど、二人の仲だからこそのやりとりを展開し、さらに大きな笑い声が会場を包んだ。
また、イベントでは劇中で兵衛率いる一揆を起こした民衆が、金貸しの帳簿を燃やして人々の借金を帳消しにするのが一つの目的だったということで、それにちなんで「燃やしてでも帳消しにしてしまいたい2024年のエピソード」を告白することに。
大泉、堤、北村が2023年から2024年にかけて負ってしまった怪我や病気を帳消しにしたいというエピソードを話す中、入江監督は「(今作の)撮影中、疲れと重圧で毎日ラーメンを食べて激太りしたので、あのラーメンの日々を帳消しにしたい」と打ち明け、長尾も「『室町無頼』のために体づくりで麺類をたくさん食べていたんですけど、それ以来、ナポリタンにハマって食べ過ぎてしまって、少し太っているので、年末までにやせて帳消しにしたい」と似たような境遇を明かした。
一方、普段から勘違いが多いという松本は「今年一番やっちゃったなと思うのは、マネジャーさんの車だと思って乗ったら違う方の車で…。あの時の恥ずかしさは本当に帳消しにしたい」と、しっかりしていそうなイメージとは裏腹におっちょこちょいなエピソードを告白。すると、大泉も「俺も今朝やりそうになった。いつもマネジャーが迎えに来ている所におんなじような車があって…全然違う人の車で。危ないよねえ」と共感し、気を引き締めていた。
映画「室町無頼」は、2025年1月10日(金)にIMAX先行公開、1月17日(金)より全国公開。
◆取材・文・撮影＝月島勝利(STABLENT)