第1話では、倉庫で溺死状態で見つかった女性の解剖が行われた。朝いつも通り小学生の娘を送ったあと、彼女の身に何が起こり、なぜ亡くならねばならなかったのか。それを誠実に追い求める朝顔の思いと目線が、静かなトーンで描かれていく。
自らの母の行方が分からないからこそ、遺体と真摯に向き合う朝顔を、上野が丁寧に演じている。遺体を解剖する前には全員で黙とうし、朝顔は遺体に触れながら「教えてください。お願いします」と語り掛ける。その姿はまるで一つの儀式のようだ。そして、小さな傷一つが伝えようとしている真実を掴もうと、遺体発見現場にも足を運ぶ。そんな朝顔の、静かで落ち着いた、それでいて真心のこもった一挙一動に見入ってしまう。
朝顔は、突然母親を亡くしてしまった小学生の娘のケアにも心を砕く。“突然母を失った”、それは、朝顔も同じだ。第1話ラストで語られる、朝顔と母の“あの日”のできごと。突然なくなってしまった当たり前で幸せな日常と、それから8年が経ってもまだ心に深い傷を抱える朝顔の姿に第1話から胸締め付けられる。
1月3日に放送される「監察医 朝顔2025新春スぺシャル」では朝顔と平、父娘の別れが描かれるという。ふたりの始まりの物語である第1シーズン初回エピソードには、視聴者からも「この親子が好きすぎる」「1話から泣けてしょうがない」の声も…。2人が紡ぐ再生の物語に、改めて多くの視聴者の関心が注がれている。
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