――これまで番組でさまざまな食べ物を取り上げてきましたが、一番印象に残っているものは?
みの:僕は日本そばが好きなんですけど、ある時番組で福島のそばが紹介された時、「何か揚げ物が入ってるな」と思ったら、あんこが入ったまんじゅうだったんです。これはもう衝撃的でしたね。まんじゅうが汁の中で混じり合って、実によかったんですよ。
久本:いろんな方によく「ケンミンSHOWで紹介したものって本当においしいの?」って聞かれるんですが、これがもうみんなおいしいんです。やっぱりその土地で歴史を積んでるだけあるなって。
例えば山形の「水かけごはん」、これがまたおいしいんですよ。(最初に見た時は)「こんな貧乏くさいご飯…」って思いましたけど、食べたらびっくりしましたよね。(水をかけることで)ご飯の甘みがパーッて広がって。
――番組で各県のさまざまな県民性を見てきた中で、一番驚いたエピソードは?
みの:僕は沖縄ですね。沖縄の人って、お風呂にほとんど入らないんです。夏も冬もほとんどTシャツ1枚で寝たり起きたりしている。気候がいいからこそでしょうけど、すごいなあって思いますね。
久本:私は山形ですね。「山形ケンミンは生け垣を食べる」っていう。(インタビュー中に)おばあちゃんが普通に、ふらっと生け垣食べてましたからね(笑)。あとは山形の暑さに対抗するための「冷やしシャンプー」。至る所に「冷やしシャンプーあります!」って書いてあって、髪の毛が少ないおじさんもすっきりするんだろうなという。
山形ケンミンの無駄を排除する、ものを大事にする知恵ってすごいなあって思いますよね。以前あき竹城さんが「ブローチじゃなくてみんな缶バッチを付けてる」なんて言ってましたが、これは絶対うそだと思います(笑)。
――日本各地の風土や習慣を紹介する中で、改めて感じた日本の良さは?
みの:数百年前の県境や国境が、ちゃんと残っているってことですね。川1本挟んで右と左で、同じものを食べていても「ケチャップを使う、使わない」「ソースを使う、使わない」とか、食文化の中で江戸時代の地図がそのままいまだに生きているんです。そういうすごさを感じましたね。
久本:やっぱり風景が素晴らしいですよね。離島に行けばやっぱり海がきれいですし、山に行けば遠目に連なる山々きれいだったりしますし。それから、寒い地方と暑い地方それぞれに、みんなが楽しめる独特のお祭りがあり、食べ物があり…いうのは、すごくいいなって思いますね。
あと、これは「日本の良さ」ではないですが、やっぱり「ケンミンSHOW」で自分の出身地が取り上げられることで、改めて自分の県の良さっていうか、面白さを再認識できるというか。それを誇りに持って、みんなが笑い合いながら話せるっていいですよね。
みの:あと言葉ね。全然言葉通じないよね。
久本:津軽とか沖縄はまったく分からないですね。
みの:通訳でもいないとダメなんだもんね。
久本:本当に「日本は狭い」というのはうそですよね。
みの:いや~、広いよ。本当にすごい。食文化、言葉の文化、全然違うもんね。
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