――番組を長く続かせるために、お二人が何か心掛けていることは?
みの:僕も長く司会をやってきましたが、久本君(の司会ぶり)を見ていると、司会の極意をつかんでいるようなものですよ。司会者がメインになって、一人で全部持っていっちゃってるような番組もありますが、やっぱり疲れるよね。そんな番組は、視聴者の皆さんも見ないでしょう。
その点久本君は、ゲストの皆さんから出てくる話題を中心にして、あらゆる要素を全部生かしている。見事ですね。この番組が長く続いたのには、やっぱり久本君が持っている人間性もあると思います。
久本:いやいや…。もう、こうなったらみのさんの財産狙うしかないですね(笑)。作戦、OKです!
みの:久本君は天才ですよ。毎回何十人とゲストの方が入っても、全員を光らせていますから。これができる司会者はそういないと思うんですよね。彼女か高橋圭三さんくらいかな。
久本:ずいぶん大先輩ですよね(笑)? 本当に、来ていただいた方が「またケンミンSHOWに出たい」と言ってもらえるように、「楽しかったな」と思って帰っていただけるようにというのが一番ですね。
みの:皆さん僕がお世辞で言っているとお思いでしょうが、全然違うんですよ。例えば、出ていただくゲストの中に若い方がいると、僕とトークのテンポ感なんかも違うじゃないですか。「あのテンポでいかなきゃいけないのかな…」と思うと、なかなか口が弾まない時があるんですよね。
そんな時に、久本君は後ろで「はい、ここ」って感じで、(会話に入るタイミングを)合図してくれるんです。背中を軽くたたかれた瞬間、僕も「あのね」って声が出て話に自然と入っていけるんです。間と緩急が見事。これはうそじゃないです。
久本:こんなこと言ってもらってますけど、別に一線越えているわけではないんですよ(笑)? 皆さん越えてると思ってるでしょ? 越えてません!
――最後に、10月5日放送の「10周年だよ!全県集合スペシャル 46道府県カミングアウトランキング!」の見どころは?
久本:見どころは、これまでの“カミングアウト”の数をランキングにして、どこの県が一番少ないかいうのでですね、順位を付けていったんですけれども。
みの:番組の中身や内容に関しては、彼女が全部やっておりますのでね(笑)。私は隣に立たせていただいているだけで、充分存在感がありますのでね。
久本:素晴らしい! さすが、言うだけですね(笑)。でも意外な県が上位に来ていてびっくりしました。もっと下だと思ってたので。いろいろありましたけど、中でも大阪・新世界の町をフィーチャーしていただいて。あのVTRに出てくる人間ドラマを見て、みのさんが番組中に何度涙したかという…。
みの:本当に泣かされましたよ。あの辺りをおじさんたちは釣りに行くようなジャケットを着て歩いているんですけど(笑)、一瞬通天閣を見上げたおじさんの表情を見ていて、涙流しましたよ。彼らの人生があります。
久本:ディレクターとしては、あれでちょっと笑ってもらおうと思ってたんでしょうけど、みんな泣いちゃいましたね(笑)。すごい計算間違いだったってことかもしれないですけど。でも、私たちもいろんな県民の風習を見ながら楽しませてもらってますね。
私もよく番組で地方ロケに行くんですが、「ケンミンSHOWでおなじみの」とか「ケンミンSHOWで紹介された」って書いてある商品や食べ物に出合うと、ちょっとうれしい気がしますね。番組が全国に広がっていることに、喜びと誇りを感じています。
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