ディーン・フジオカ、菅田将暉ほか 朝ドラで飛躍した次世代俳優たちの“覚悟”【ザテレビジョン35周年】

2017/10/07 16:12 配信

ドラマ

1982年9月に創刊したザテレビジョンは35周年にわたり、世代を超えて愛される人気者の誕生を目撃してきた。【ザテレビジョン35周年特集】、今回は国民的人気者を多数生んできた“朝ドラ”に注目する。

ザテレビジョンは朝ドラブレーク後のディーン・フジオカの素顔に迫った


NHK連続テレビ小説(通称朝ドラ)といえば若手女優の登竜門というイメージが強いが、ヒロインにかかわる若手俳優たちにとっても大きなチャンス。これまでも、数々の俳優が朝ドラをきっかけに人気者への階段を登っていった。そんな朝ドラ出身俳優たちの来し方に注目すると、演じることへの“覚悟”の強さが見えてきた。

「あさが来た」で一躍ブレークした“逆輸入俳優”ディーン・フジオカ【2016年2/26号】


【写真を見る】ディーンの甘いマスクにとろける女子が急増!


近年、“朝ドラドリーム”をつかんだ俳優といえばこの人、ディーン・フジオカだろう。

「あさが来た」(2015年ー2016年)でヒロイン・あさ(波瑠)の友人・五代友厚を演じたディーン・フジオカは、それまで海外での活動歴が長く、日本での認知度は高くなかった。英語交じりで話し、温かくあさを見守る五代の姿にファンが急増、瞬く間にお茶の間の人気者に。五代が志半ばで病に倒れると、“五代ロス”現象も広がった。

ザテレビジョン2016年2月26日号では、世間が五代ロスに陥っていた「あさが来た」終盤、ディーン・フジオカのインタビューを掲載。その中で彼は、チャンスをつかむことについてこんなふうに語っている。

「僕の趣味のボクシングに例えると、パンチって当たると痛いんです。人間の本能はうそをつけないから、怖いと思ったら目を閉じて避けちゃうんですよね。目を閉じると次に何が起きるかわからないし、対応もできない。でも、パンチが顔にめりこんでも相手から目をそらさないことが次の一手につながるんです。ボコボコに打ち込まれることは絶望なんですが、好機を見つけるためにはその絶望を受け止めなければならない。そのときに覚悟が必要なんだと思います」

「あさが来た」直後の2016年からドラマ出演が続き、以前から行っていた音楽活動でも2016年に人気アニメ「ユーリ!!! On ICE」(テレビ朝日ほか)のオープニングテーマを手掛けるなど活躍の場を広げている。今クールはドラマ「今からあなたを脅迫します」(10月15日スタート、日本テレビ系)に武井咲とともにW主演。常に“覚悟”を以って挑戦し続けるその姿勢こそが、ディーン・フジオカを人気者へと押し上げた原動力なのかもしれない。

「ごちそうさん」でヒロイン息子を演じた菅田将暉の“ブレーク前夜”【2011年3/18号】


【写真を見る】ザテレビジョンが18歳(当時)の菅田将暉の素顔を直撃!


主演映画の公開が続き、大河ドラマ「おんな城主 直虎」(NHK総合ほか)では虎松(のちの井伊直政)を演じるなど人気、実力ともに若手随一の俳優・菅田将暉も朝ドラ経験者だ。2013年下期の朝ドラ「ごちそうさん」でヒロイン・め以子()のしっかりものの長男・泰介を演じ、お茶の間の人気者に躍進した。

ザテレビジョンでは「ごちそうさん」から遡ること3年前、ドラマ「大切なことはすべて君が教えてくれた」(フジ系)に熱血生徒役で出演した菅田に注目し、“旬の人”としてインタビュー。当時、自身も18歳の高校3年生。インタビューで菅田は「高1から2年の前半まで大阪でアメフト漬けの日々。高校生活の前半にスポーツに打ち込めて本当に良かった。あのころの経験が芝居にしろ何にしろ、物事に熱く取り組む姿勢の基盤になってます」と高校生活を振り返り、「18歳って社会に出る直前の年齢。これまでも仕事はしてきたけど、もう学生という肩書きに甘えられない、一生この仕事で食っていくという覚悟を決めた節目でしたね」と、こちらも“覚悟”というキーワードで決意を新たにしている。

若手俳優の飛躍は、ときとして伝説になる。そんな伝説が“生まれやすい”のも朝ドラならでは。直近では、好評のうちに幕を閉じた「ひよっこ」に出演した竹内涼真がブレーク。ドラマ「陸王」(10月15日スタート、TBS系)で物語のキーマンとなるマラソン選手を演じ、ロケのエキストラに数万人が集結するなどドラマのスタート前から熱い視線を浴びている。そして、スタートしたばかりの朝ドラ「わろてんか」は、大阪を舞台に笑いにすべてをかけるヒロイン・てん(葵わかな)と芸人たちの成長を描くという。そこから新たな“スター誕生”があるのか。朝ドラは、そんなところに注目して見るのも面白い。