10月8日(日)夜6時30分から「SASUKE2017秋」が放送される。総合演出の乾雅人氏にインタビューを敢行し、20周年を迎えた「SASUKE」の裏側に迫っていく。
1997年秋に誕生した「SASUKE」が20周年を迎え、10月8日(日)の放送で34回目の開催となる。この間に、完全制覇を成し遂げたのは秋山和彦、長野誠、漆原裕治、森本裕介とわずか4人。一昨年の第31回大会で森本が完全制覇を達成した後はファイナリストすら出ていない状態だ。
20年の年月を経て鋼鉄の魔城は凶悪な進化を遂げてきた。そんな「SASUKE」の総合演出を務めている乾氏に、企画の立ち上げから20年たった現在の「SASUKE」について聞いた。
――20周年を迎えていかがでしょうか?
元々、1997年にレギュラー番組の2時間スペシャルの中の1時間のコーナーとして立ち上がった企画だったんですけど、それが20年続く番組になるとは全く思っていませんでした。
僕は立ち上げから13回大会まで関わった後、28回大会まで番組から離れていたんですが、今は世界中で放送されて、オリジナルの各国版が立ち上がり、世界中で大人気になるなんて、20年続く訴求力のある番組になったんだなと感慨深いです。
――この20年で、SASUKEの変化などは感じますか?
僕は緑山スタジオにセットを作って、こんなセットでこんなアトラクションをやったら何かドラマが生まれるんじゃないかという“場所”を提供しているだけで、集まってくる選手たちが勝手にドラマを作り、泣き、笑い、叫ぶという番組なんですよね。
最初はセットを作ってそこに選手が来たらどうなるんだろうかって始まったものが、今はそれに憧れる方々がたくさんいて、いわゆる聖地になったというのはすごい驚きです。
場所は僕が作って、そこに「どうぞ」ってお招きして、始まってしまったらそこからは僕にはどうしようもないんです。
収録中は、ある選手が第〇ステージの○○まで行ったというような「プレーヤーと競技周辺」は直接見ることができるんですけど、その後インタビューで何を答えたかや、その選手を慕う人々がどんなリアクションをしたかは編集を始めてから初めて知るんです。
いろんな場所でいろんなことが同時進行で起きていて。スタートの準備をしている人がいたり、奥さんが泣いていたり、お友達が応援しながら移動して泣き叫んでいたり、プレーヤーが大爆笑していたりするんです。
僕が思っていた単なるアトラクション番組ではなく、いろいろな方々がいろいろな思いでいろいろなことをいろいろな場所でリアルタイムでやっているという稀有(けう)な番組になったなと思います。
――エリアを作る時に意識していることはありますか?
エリアを作る時に、持久力だったり瞬発力だったりいろいろ複合的な要素があって、1stステージ、2ndステージが終わった瞬間に「限界です!」って全体力を絞り取れるくらいのものを作っています。
でも今年は20周年という記念の年。1stステージで全滅ってことは避けたいので(笑)、そこは考えて作りました。
春の大会は寒かったのでコンディションが悪かったと思うんですけど、今大会は収録が暖かい時期だったのでコンディションが良いと思うんですよね。
それに前回とエリア的には全く変えてないので、みんなそれなりに準備してきて能力も高くなっているので前回よりは結果がいいだろうと思います。
――記念の大会ということで、特別な演出などありますか?
今回はフェスをテーマにしてます! ゼッケン一番を女性にしたのは20年で初めてなんですけど、フェスにふさわしい女性としてお願いしました。
あと、ファーストステージのスタートの時の背景を第1回大会のデザインをしていただいたデザイナーさんに20年ぶりにお願いしていて、良いスタートが切れていると思います。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)