「BORDER 贖罪」放送直前! 山田兼司Pが語る「BORDER」の“これまで”

2017/10/27 07:00 配信

芸能一般 インタビュー

「BORDER 贖罪」主演の小栗旬(C)テレビ朝日


――「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班」(フジ系)で体を鍛え抜いた直後でしたもんね。

そうです。ムキムキになっていましたからね。そうやって当たり前のように普通の人には絶対できないようなことをやってのけてくれたので、そこにも注目してほしいです。そんな芸当ができる俳優は、日本では小栗さんくらいだと思いますよ。

スピンオフの主役・波瑠のオーラは圧倒的!


――そして、連ドラの「前日譚」を描いたスピンオフに向けて、さらに前に戻る作業が必要だった波瑠さんも大変だったでしょうね。

本当に…波瑠さんは大変大きな存在になられまして(笑)。現場の佇まいも完全に主演女優の経験値を重ねた風格をまとわれているような気がして…(笑)、僕らもちょっとビビっていたんです。ただ、連続ドラマとして走り出した当時からプロ意識が高く、現場でも凛としていて、すごく仕事に誠実に向き合う方という印象でした。

そこは3年たって、朝ドラの主演を張っても全然変わらず、役をきちんと見詰め直して現場にきてくれていたので、何の心配もなく見ていられました。しっかり比嘉の役に戻ってくれていましたし、やり切ってくださいました。当然かもしれませんが、せりふを間違えることなんて一切なくて、本当にすごい風格がありました。

――そのスピンオフも前々から想定されていたんですか?

せっかく3年ぶりに復活することになったので、続編1本だけじゃなくて、他に表現できるチャンスはないかと思っていたんです。そのとき、特別検視官というのは金城さんの「BORDER」の世界観において、金城さんがいろいろ取材した中でこういう役は面白いんじゃないかなとオリジナルで生み出した役なので、深く描いたら面白いだろうなって思いました。

連ドラの6話「苦悩」という比嘉メインの回もありましたが、すごく伸び代のあるキャラクターだなと思っていたので、金城さんとの話し合いの中で「比嘉がなぜ特別検視官になったのかを描くと面白いですよね」という話が出て。せっかくなのでそれをスピンオフにしましょうと。

ちょっとでも「BORDER」シリーズの本数が増えれば、それだけ「贖罪」を盛り上げられますしね。

――スピンオフでも“揺るぎない悪”がいて…。すさまじい内容でした。

あの結末はなかなか予想できないですよね! クライムサスペンスで、あのクオリティーの話を描ける方って今の日本にはあまりいないと思うし、一歩間違えると難しい題材なので、とてもデリケートに、細部まで丁寧に作らないといけませんでした。

そういう作品に挑戦させてもらったので、やりがいがありましたし、見てくれた方々からは評判もすごくいいものを頂きました。

――それこそ清原果耶さんの演技も圧巻でした

あれはなかなか普通の役者にはできないですよね! 彼女もやり切ってくれました。あの作品は、「男社会に立ち向かっていく女性の物語」というテーマがあって。そういう意味では波瑠さんも凛として男社会に立ち向かっていくし、対峙(たいじ)することになる“あの存在”も女性なので。

現場では2人の芝居合戦がすごかったです。せりふは絶対間違えないし、何なら男性陣が圧倒されていましたから。今は女性の方が強いんだな、というのをまざまざ感じましたし、ある種テーマ通りの現場だったなとも思いました(笑)。

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