――思い出に残っている場所や出来事はありますか?
えっと、良いのと悪いのがありますよ(笑)。どっちがいいでしょうか?
――じゃあ、まず良い方から(笑)。
はい。イタリアでピザを食べたんですけど、こんなの食べたことない!ってくらいおいし過ぎました! 今まで何を食べていたんだろうってくらい全然違うんですよ。
ピザには具材が何も乗っていなくて、チーズだけなんですけど、すごくおいしくて感動しました。生地や焼き方の違いなんだろうなと思うんですけど。あの味は鮮明に覚えています。
――では、悪いことというのは?
えっとですね…携帯電話を盗まれたんです。
――え~!? それはどちらで?
ドイツでハンバーガーを食べていたときです。ドイツって募金を求めてくる人が多いんですけど、英語が喋れない方は、紙に英語を書いて見せてくるんです。食べるとき携帯電話を机に置いていたんですけど、そのときはスパニッシュ系の親子が両サイドから僕を挟むように現れたんです。
募金を求めている感じで話し掛けてきて、「はいはい。分かった分かった」って、机に置いていた携帯電話から少し目を離している隙にやられてしまって、振り返ったら「あっ、ない!」ってなってしまって(笑)。すぐに追い掛けたんですけど、いなくなっていて。すぐ警察に行きました。
――見つかったんですか?
それが見つからなかったんです…。そのとき(旅程が)半分以上来ていたんですけど、各地で撮った写真なども全部なくなっちゃって。それは悲しかったですね。
――危険な目には遭わずにいられましたか?
そうですね。こういうエピソードだったら普通はあると思うんですけど(笑)、意外に安全な旅でした(笑)。
――それは何よりです(笑)。では、「トットちゃん!」について。ご出演の話を聞いてどう思われましたか?
お昼のドラマに出演できるということにビックリしました。大きな反響のあった「やすらぎの郷」の後に放送されるドラマに出演させていただけるというのは本当に光栄なことですから。
頂いた役は恋愛のお相手がいるという設定でしたが、僕は誰かと恋愛模様を展開していく役はこれが初めて。その上、お相手と年の差があるということだったので、不安な部分もありましたが、とても楽しみにしていました。
――キャラクター的には情熱的というか、グイグイいく感じに見えましたが、ご自身は演じる木島のキャラについてはどう思われますか?
本当にそのままで裏表がない人間ですよね。純粋で真っすぐで、“押す”ということ以外知らない男性なので、とにかく好きな相手にぶつかって、ぶつかって、ぶつかって、結果が出るまでぶつかっていくというような役なので、ある意味男らしいですよね。
――田野倉さんご自身もグイグイいくタイプですか?
僕も心づもりはあります。いかなきゃな、って(笑)。ただ、やっぱり行けない部分もあったりするんで、そういう意味では木島を本当に尊敬しています。こんなにグイグイ行けるなんてすごいな、って。
――お相手は大先輩の八木亜希子さんということで、役的にも年上のキャラというか、姉さんキャラだと思うんですけど、年齢差は気にならなかったですか?
それは気にならないですね。上でも下でも、それより中身の部分が大事です。
――お相手を演じる八木さんの印象はどうですか?
僕が言うのもおこがましいですが、裏表がない方というのは、八木さんのような方のことを言うと思います。ずっとテレビで見ていた印象そのままの方です。
優しくていつも笑顔で話をしてくださるので、昔から知っていたような錯覚に陥ると言いますか、安心感を与えてくださいました。初共演なんですが、自然体で接することができました。
――八木さんからは何かアドバイスがありましたか?
「考え過ぎずにそのままやればいいんじゃない?」と、ポンと一声かけてくださって(笑)。それで撮影初日に肩の荷が下りたところは正直ありました。
カットがかかっているときも、僕がちょっと緊張しているのを察して、いろいろコミュニケーションを図ってくださっていただき、すごく助かりました。
【後編へ続く。後編は11月10日(金)昼0時に続く】
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)