放送作家の鈴木おさむがエンタメ業界の裏側を描いた同名小説をドラマ化した「連続ドラマW 名刺ゲーム」が12月2日(土)夜10時にWOWOWプライムで放送される(第1話無料放送)。
本作は、人気クイズ番組のプロデューサー・神田(堤真一)が、地下のボイラー室で目覚めるところから始まる。自分の首には謎の首輪がはめられ、部屋には同じ首輪をはめられている娘がおり、床には大量の名刺が散乱していた。そこに登場した謎の男X(岡田将生)は、神田に自分がもらった名刺を探し当て、その持ち主に返すという「名刺ゲーム」を始める。もし持ち主を間違えれば、自分か娘の首が爆破されるという残酷なゲーム。神田は、娘を救うために「名刺ゲーム」に挑むが、そこには驚くべき秘密がかくされていた。
今回、映画「プリンセストヨトミ」('11年)以来の共演となる堤、岡田に、今作の印象や見どころなどを語ってもらった。
――今回の役柄と脚本を読んだときの感想はいかがでしたか?
堤真一:最初に読んだときはイライラする本でした。どういう理由で何が起こったのかが分からないので、読み物としても「どうなるんだこれ?」と思って読み進んでいきました。神田の役柄は、「こんな人いるのかな…」という印象でしたが、鈴木おさむさんは実際にモデルの人がいると言っていました。
岡田将生:怖いですね。
堤:あまり役者ではこういう人あまりいないよね。怖い先輩はいるけど(笑)。おそらくそのモデルの人は、自分がモデルだとは気付いていないと鈴木おさむさんは仰っていましたから。人間ってそんなもんなんだろうな、自分のことって見えないですものね。
岡田:ぼくは次の展開が気になって、台本を読むスピードが早かったです。今回、鈴木おさむさんが関わっているので、バラエティーの世界って本当にこうなんだなって素直に受け止めてしまって、それからバラエティー番組見るのが少し怖くなりました(笑)。今回の「X」という役は、あまり演じたことのない役なので、すごく演じてみたいと思いました。
――今回の追い込まれる神田と、追い込む「X」という関係性ですが、どのようなところが楽しみでしょうか。
堤:「X」の正体が分からないところの怖さが面白いですね。岡田くんはこういういやらしい感じのキャラクターはあまりないと思うので、見たことがない表情を見られるのが楽しみですよね。
岡田:(追い込む役は)フルパワーでやらせていただきます。小さくまとまらず、大きく演じたいですね。見ている人が「どうなるんだ!?」って思う“間”も作らなければならないですし、楽しくできたらと思います。
――作品のエンターテインメントとしての世界観はいかがでしょうか。
堤:エンターテインメントではあるけど、今のテレビ業界に対して、疑問を投げかけている作品なので、かなり深いです。人ってこういうことやりがちだというところとか。みんなが善良な人で、一人を悪者にしてという作品ではないので、見ているうちに自分を振り返ることができる作品ですね。
岡田:無数にとげがあるエッジがきいた作品なので、むしろテレビ業界の方の視聴が多いんじゃないかと思います。嫉妬とか、傲慢さとかいろんな感情がうごめいている。そういう人たちの欲望みたいなのがつまっています。こういう人間いやだなって見ていて思ってもらえたらいいなと思います。
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