2017/12/03 17:13 配信
池井戸潤の同名小説を原作に、骨太のストーリーが好評を博している日曜劇場「陸王」(TBS系)。今夜(12/3)放送の第7話では、アトランティスのこはぜ屋潰しが本格化したことで、「陸王」生産に欠かせないアッパー素材の取引先を失ってしまう。宮沢(役所広司)の息子・大地(山崎賢人)は、新たな取引先を求めて奔走するのだが……。度重ねる逆境にもめげず、こはぜ屋を、「陸王」を守ろうとする大地には頼もしさも芽生え始める。そんな大地の変化に山崎賢人は何を思うのか。撮影現場でのエピソードも含めて、SPインタビューを敢行した!!
ーー演じている大地も、気づけば陸王開発の中心的な存在に成長していましたが。
「確かに、大地は最初の頃と比べたら親父の夢を一緒に追いかける協力体勢になっています。でも、やっぱり就職活動に悩む若者の代表なんだという気持ちは残っていますね。だからこそ、いろんなことに気づいて成長する役柄だと思います」
ーー第7話では、大地自身の行動が大きく変化します。
「第5話からそうだったと思いますけど、大地は誰かに頼まれなくても自分の意思で行動できる人になっていきますよね。こはぜ屋や足袋のことが好きだというのを再確認してからの大地にはそんな印象があります。励まされる存在だったのが、励ます存在になるというか」
ーー少しですが、役所広司さん演じる宮沢紘一に似てきたような気もします。
「そうですね。どこかでちょっとでも親父に似るといいなと思っていますから」
ーー山崎さん自身、完成した「陸王」を観る機会はありますか?
「もちろん。どうしても自分の芝居がどうなのかを見てしまいますけど、凄くいい作品だなというのも実感しています。しかも、そこで僕は芝居をしている。感謝しかないですね」
ーー何度も危機が訪れるこはぜ屋で、やはり頼りになるのは、あけみ(阿川佐和子)をはじめとする女性達のようですが。
「いやー、あけみさんを中心にした人達は本当に素敵ですよね。大地だけではなく、僕自身も役者として刺激を受けています」
ーー刺激、ですか。
「普段、芝居をする方ではない阿川さんだからこその面白さがあるんです。とても自由な感じがするというか。まあ、阿川さんは普段からあけみさんのように明るい人なんですけどね(笑)」
ーー撮影の合間に、阿川さん達と話す機会はありますか?
「気さくに話しかけてくれます。阿川さん、正司(照枝)さん、春(やすこ)さん、現場にいるスタッフさん達もみんなが僕を“大ちゃん”と呼んでくれるので、とても嬉しいです。本当に楽しい現場ですね」
ーー役所さんや飯山さんを演じる寺尾聰さんも山崎さんを「大地」と呼んでくれますか?
「基本的には“大地”ですね」
ーー一方で、山崎さんは寺尾さんを「顧問」と呼びますか?
「そこはやっぱり“寺尾さん”でしょ(笑)。ただ、役所さんが“1月期のドラマにも出演するみたいだね”と声をかけてくれた時には“山崎君”でした。まあ、当然ですけどね(笑)」
ーー回を重ねていく毎に、山崎さんが大地として『陸王』の世界に入り込んでいる感覚が強くなっています。
「第1話の頃は探り探りだったので、確かに自分自身でもその感覚はあります。撮影しながら、親父の“全力で頑張っている人が、全ての勝負に負けることはないと俺は思う。いつか必ず勝つ。茂木選手も、飯山さんも……大地、お前もだ”とか、飯山さんの“ただの部品にはなるなよ”という言葉が大地としてその場にいる時に、僕自身にもグッと入ってくると“あ、大地として僕はいるんだな”と思います。多分、そういう機会を重ねてきたことで、現場にいる時の僕と大地の境界線がなくなってきているのかもしれませんね」
ーーこれから本当のクライマックスを迎える『陸王』。そこで大地がどんな活躍を見せるのか、更に楽しみになってきました。
「第7話からこはぜ屋は大きく揺らぎ始めます。その危機を親父達がどんなふうに悩んで、乗り越えようとするのか。大地もまだまだいろんな意味でもがき続けます。そして最終的に僕らがどんなゴールに辿り着くのか、楽しみにしてもらえたらと思いますね」
タチバナラッセルとの取引が白紙になり、またもや窮地に立たされた宮沢(役所広司)と「こはぜ屋」。取引終了までに、新たな供給先を探さなければ「陸王」の生産はストップしてしまうと、危機感を募らせる。アッパー素材を探すために大地(山崎賢人)が奔走するのだが、やっと話を聞いてもらえる企業を見つけても、コストが見合わず、うま味のないビジネスだと、断られてしまう。 そんなときシルクレイ製造機にトラブルが発生!
絶望の淵に立たされた宮沢は、坂本(風間俊介)からある提案を受ける。
取材・文=あらいかわこうじ
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