──ところでこはぜ屋さんの期待も、ダイワ食品陸上部の期待も、茂木はいろんな思いを背負ってる存在じゃないですか。
「そうですね」
──プレッシャー大きいな、とか思いませんか?
「茂木は…どうなんだろう。でもやっぱり、期待を背負い込むというよりは、自分がいいパフォーマンスを出すことこそが期待に報いることだと考えるタイプなんじゃないかと思います。第5話のニューイヤー駅伝の直前に、R2から陸王に履き替えるじゃないですか。『僕はただいいシューズを履きたいと思っただけです』と言って。あれって、スポーツ選手にはよくあることなんだと思うんですよ。自分のために本当にいいシューズはどっちなのかを見極めるというのは」
──じゃあ、もしもあのときR2の方が機能的に優れてたと感じたら?
「もしかしたらR2を選んでたかもしれない。茂木はプロのランナーですから」
──なるほど、情に流されないプロとしての冷静さも持っていると。
「あのときは、ですよ。でも選手のことを本当に考えるからこそ、結果的にシューズの機能性もよくなっていくわけで。そういうシューズを作ることができるのはどんな会社なのか? そしてビジネスだけじゃない、人との繋がりや絆は選手のパフォーマンスにどう影響してくるのか? ということを『陸王』というドラマは描いてるんだと思います」
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)