――もともとお知り合いということですが、お互い初共演ですか?
桐谷:僕は南朋さんとありますね。自主制作映画の「KAMACHOP カマチョップ」(2008年)で。ちょっと絡みました。
――共演してどういう印象でしたか?
大森:力強い人だなと思いました。目力がすごいですし。存在感がありますし。負けないようにしないとと思いました。
桐谷:南朋さんは昔から見ていますし、知っていますし、一緒にいて安心感があるというか。一郎と三郎は離れていたんだけど、久々に会っても安心感がありましたね。「一緒に飯でも食おうぜ!」という気分になるというか。一緒にいるだけでそういう気分にさせてくれたというか。俺、言っていてこういうのがすごく恥ずかしいんですよね(笑)。
大森:俺も聞いていて恥ずかしい(笑)!
鈴木:おい、恥ずかしがらずに、二郎の話もしろよ(笑)!
桐谷:南朋さんは一郎という男の色気が大事な部分とか、悲しさというかそういうのを出せる人だったので、一緒にやれた感じですね。
浩介くんは僕がデビューした井筒(和幸)さんの映画「ゲロッパ」(2003年)の時に、西田敏行さんに紹介してもらったんです。でもそこから会う機会がなかったです。でも、浩介くんにしかないすごく個性的な味を持っていますね。今回10数年ぶりに会って、「お久しぶりです!」って話しているうちに、ほんまに気付いたら「鈴木」と呼び捨てで呼んでいた(笑)。それをギャグでやったら、すごくツッコんでくれて、すごく楽しい待ち時間を作ってくれたんで、映画が久しぶりと聞いてびっくりしました。二郎ちゃんとしても、すごかったし。僕は2人をリスペクトしているので、三男として思いっ切り甘えられたというか…。
鈴木:二郎も役柄としては一郎兄ちゃんとの距離感はありましたけど、大森さんには引っ張ってもらえる安心感がありました。
空気を潤滑油として流してくれている人が健太で、健太がいると、今、ノリに乗っている男の強さを感じました。ただでさえ寒い深谷に風が吹くんですよ(笑)! 風も吹くし、雪も降るし、持っている自然派パワーがすごいんです。でも、(桐谷が)先に帰ると風がぴたりと止みましたね (笑)。「こんなに深谷は暖かかったんだ!」みたいな。
桐谷:画的には面白い(笑)!
鈴木:だから、心の中では「早く帰らないかなー」と思って(笑)。というような会話ができるくらい、みんなの中に入って盛り上げてくれて現場のスタッフさんも含めて士気が上がるというか。大変な現場だけどそこに疲弊しないで、それを楽しみや強さに変えていく人だと思いました。
それを温かく見守ってくれるのが、南朋さん。だから、南朋さんを見ていて映画の現場での居方が分かりました。静かにたたずんでいる。これに限るんだなと思いました。
桐谷:だから、映画が嫌いになったんだよね(笑)。
鈴木:営業妨害だよ! これから映画にいっぱい出たいんだってば!
大森:鈴木さんも桐谷さんも昔から知っていますし(笑)、初めてご一緒させていただくかもしれないけど違和感なかったです。いろいろな現場で頑張ってきているお2人ですし、そういうお2人も見ています。なんか不思議だなと思いました。僕の撮った自主映画に出てもらったこともありますし、桐谷さんも「ゲロッパ」前夜くらいから知っていますし、売れているなと思いました。
でも、この兄弟似ていないですよね!? でも、お兄さんとしてはうれしいです。むしろ、ついて行きたい(笑)!
桐谷:ほら、ちょっとボケてくるでしょ(笑)。
大森:ボケるのが大好きなんです!
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