野村萬斎&広末涼子が舞台で共演! 井上ひさし作「シャンハイムーン」SPインタビュー&撮り下ろし写真付き

2017/12/22 16:48 配信

芸能一般

舞台「シャンハイムーン」撮影=広ミノル


――お互いの共演で楽しみなことはありますか?


萬斎「僕は普段、狂言の舞台で男性とばかり仕事をしているので、こうして綺麗な女優さんと毎日会えるのはうれしいですよね(笑)」

広末「ありがとうございます(笑)」

萬斎「一緒に取材を受けていてもいろんなお話が出てくるので、現場でもさまざまな楽しいアイデアが飛び出すんじゃないかな。お互いにどういう球を投げて、それを返すか…。お芝居はキャッチボールですからね。そのあたりも稽古からきっと楽しくなるんじゃないかと期待しています」

広末「私は萬斎さんの世界観を体感できることが楽しみです。実はさっき、萬斎さんが『相手の方によって(芝居が)変わる』とおっしゃっていたのを耳にして。私の勝手なイメージですけど、萬斎さんって対峙する人が誰であろうと変わらないくらいの圧倒的な世界観を持っているのかなと思っていたんです。もちろんそういう部分もあるんでしょうけど、相手の役者さんの個性によって変わることもあると思うと、私が言うのもおこがましいのですが、“(自分とのお芝居で)あ、変わるのかな”って。魯迅と一緒で萬斎さんがみなさんを巻き込んでしまいそうなんだけど、ふいにその色が変わって見えたり…そういう瞬間があれば、それはすごく楽しみです。私が萬斎さんの世界に入っていくだけじゃないってこともあるかもしれないですね」

萬斎「僕は普段アクの強い役が多いですからね。そんなふうに見えているんですね(笑)。確かにそういうこともあるかもしれないし、稽古が進むうちに6人の俳優のチームワークがどんどん高まっていけばいいなと思います」

舞台「シャンハイムーン」撮影=広ミノル


――最後に、観劇を楽しみにしている読者にメッセージをお願いします。


萬斎「まずは『シャンハイムーン』というタイトルに込められた意味ですよね。上海に住む日本人や魯迅夫妻だけじゃなく、月は日本人も同じように見上げられるわけで、月光に人間たちが照らされている。不動の天体である月から人間を俯瞰して見ると、人間の存在は滑稽でもあり、物悲しくもある。時代は変わっても月は変わらず存在するという世界観や人生のいろいろな機微が映し出される作品だと思いますので、ぜひご覧いただければと思います」

広末「決して派手な演出や装置がある作品ではないと思いますが、すごく面白味のあるハートフルな作品になると思います。セリフのテンポ感といい、きっと楽しんでいただけると思うので、劇場でお待ちしております」

●スタイリスト=中川原寛(野村)、道端亜未(広末)、衣装協力=ユナイテッドアローズ(シャツ、ジャケット=スティーブン・アラン)(野村)、ヘア&メーク=奥山信次(野村)、山下景子(広末)

関連人物