「マチ工場のオンナ」リーマンショックで激震の最終週! 演出家に見どころを聞いた

2017/12/29 12:00 配信

ドラマ

亡き父へ、光の思いにも変化が


光(内山理名)は父・泰造(舘ひろし)への思いに決着をつける©NHK


そして、作品の大切なテーマである「父と娘の関係」も少しずつ変化していく。

「第1回で亡くなった後も、光や周りの人物の幻想の中に登場する泰造ですが、生きている人間と会話は一度もしていません。これは、泰造を演じる舘ひろしさんが、“死んだ人間がいなくなる現実をしっかりと描きたい”、と大切に演じられた結果です。

大切な人との思い出の場所で、その姿がフッとよぎるけど、気づいたら消えている…。ドラマで描く光と父のシーンを通して、父親に限らず、見ている人にとって大切な誰かとの関係を、重ねて見ていただけたらという思いを込めて撮影に臨みました。大切な人が目の前からいなくなるのは悲しい現実ですが、最後までドラマを見ていただいたとき、亡くなった人との関係の中に、あたたかさを感じていただけたらとても嬉しいです」(末永さん)。

光’(内山理名)は会社の今後について社員たちに話す決心をする©NHK


第6回、このままでは社員の給与が払えなくなると危機感を持った光は、勝俣(竹中直人)・純三(柳沢慎吾)をはじめ全社員を集めて、今後のダリア精機の存続について話す決意を固める。土壇場で光が考えついた捨て身の作戦で、会社ははたして持ちこたえられるのか? 飄々とした味が魅力の銀行員・長谷川(村上淳)の処遇も心配だ。

「最後の最後まで踏んだり蹴ったりの展開が続きますが、その先にはどんでん返しが待っています。辛い状況を笑って乗り越えようとする人たちの姿を見て、きっと元気になっていただけるような、年末に心があたたかくなるようなラストだと思っています」(末永さん)。

はたして、光とダリア精機がたどり着く“新しい明日”とは。

思い悩んだ光(内山理名)の決断は…?©NHK