女方や清元節も聴ける!? 尾上右近が古典音楽や歌舞伎の魅力をたっぷり紹介

2018/04/02 19:00 配信

芸能一般 インタビュー

触れてきていない部分に触れることができたら


――来てほしいゲストなどはいらっしゃいますか?

将棋の藤井聡太六段。先輩方から話を聞くということには慣れているのですが、年下の方と話す機会はあまりないので…。

年下で、ましてや自分よりはるかに実践として闘う機会が多い方と話す機会を頂けたらなと思います。

同じ日本の古くから伝わるものに携わっている者という共通点があるし、将棋も歌舞伎も結局は自分との勝負だと思うんですよね。そういった話ができたらいいなと。

あとは天文学者の先生とか脳外科医の先生、宇宙を研究している方とか、そういう歌舞伎とは直接的に関係のないジャンルの方にお話を聞きたいです。

そういうジャンルからでも、最終的には歌舞伎に到達できる気がするんですよね。

例えば、芝居しながら今脳の働きはどうなっているんだろう、と思うときもたくさんあるんです。踊りの脳とせりふの脳、全然違うものを同時にやっているとき、脳はどういう働きをしているんだろうと。ぜひ伺ってみたいですね。

「正解もゴールもない芸の道を模索している(歌舞伎役者の)自分」と「解明されてないものを解明したいという欲求を持つ識者の方」というのは通じるところがあると思うんです。

お互いの“自分を支えているものは何なのか”とか、そういうことも話せたら楽しいんじゃないかな。

歌舞伎役者同士や伝統芸能の世界の方とだとわりと構えてしまって、かえってそういうことに突っ込んで話せないこともある気がするんですよね。

だからゲストの方とはあまり話したことのない、触れてきていない部分に触れることができたらいいなと思います。

――番組に対するいろんな展望がでましたが、この番組をどんな方に聞いてほしいですか?

歌舞伎をずっとご覧になっている方、清元をお聴きいただいている方、また相反してまだ歌舞伎をご覧になったことのない方や清元というものが全然分からない方、その両極端なリスナーに親しんでもらえるのがいいなと。

それはすごく難しいことだとは思うんですけど、玄人的な方にも素人的な方にも親しんでもらえるようなパーソナリティーになりたいと思っています。

説明って知っている人にとってはうっとうしい部分もありますよね。でも初めての人には絶対に必要なもの。話の流れの中で自然と説明ができて、それをすんなりと理解していただけるようになっていきたいです。