女方や清元節も聴ける!? 尾上右近が古典音楽や歌舞伎の魅力をたっぷり紹介

2018/04/02 19:00 配信

芸能一般 インタビュー

栄寿太夫として、また早く舞台に立ちたい


――ジングルの収録では“女方”風、清元風などいろんな言い方に挑戦していましたね。歌舞伎のせりふ以外で“女方”として話すのは難しそうだなと思うのですが、実際はいかがですか?

僕が今しゃべっていることすべてを“女方”で、となったら相当難しいですけど、1つのワードを“女方”にして言うというのはそこまで難しくないですね。人にもよるのかもしれないけど、僕は割とそういうのを楽しむタイプなので!

――清元風も大迫力でしたね!

清元風っていうのは非常に難しいけれど、僕がパーソナリティーをさせていただくからにはちょっとチャレンジしてみたかったので…。

やっぱり声は張らざるを得ないのでね、音声さんはびっくりしてるんじゃないかなと思ったんですけど(笑)。

番組内で清元について“高音が特徴”とお話した以上は楽するわけにはいかないので! 高音でやらなきゃと思って、振り絞って頑張りました。映像ではお届けできない顔面でしたけど(笑)。

――清元もなさっている右近さんならではのジングルになりましたね。清元栄寿太夫を襲名して、心境の変化などはありましたか?

実生活で大きく言ってしまうと、より“真剣に生きる”ってことを強く意識するようになりました。

歌舞伎と清元の両立となると、それぞれの勉強する時間を本当に大事にしていかなくてはならない。そのうちできる、そのうち分かるって“なあなあ”にして過ごさないっていうことですね。

まして清元は僕にとって今まで“触れていたもの”ではあるけれど、“修業していたもの”ではない。25歳から修業をするというのはわりと遅めのスタートなので、そこは焦らずとも急ぎ足で修業しなければいけないと思います。

そういう意味では役者の仕事の合間にでも清元の勉強をしっかりするっていうのは大事だと思うし、物事に向き合う自分の姿勢を改めて見つめなおす機会になりました。

具体的には、栄寿太夫という名前を頂くまでは清元って客観的に見ていた部分があったんですが、今は早くうたいたいなと思ってます。

襲名披露をした「延寿會」を終えるまでは会のための準備だったのですが、襲名披露が済んだ今は栄寿太夫として、また早く舞台に立つ機会が欲しいです。